出版社内容情報
【目次】
内容説明
動物の糞尿や死骸こそ、地球にとってかけがえのないものだ!動物は地球の心臓だ。木々は地球の肺、昆虫たちは毛細血管だ。彼らが生死を繰り返して、地球の生態系の壮大な循環を支えている。
目次
第1章 はじまりの島
第2章 深海からの贈り物
第3章 食って、産んで、死ぬ
第4章 ハートランド
第5章 鶏の惑星
第6章 だれもがウンチをし、やがて死ぬ
第7章 ビーチバカンスのお供に
第8章 歌う樹
第9章 ユスリカの霧
第10章 ラッコと水爆
著者等紹介
ローマン,ジョー[ローマン,ジョー] [Roman,Joe]
ヴァーモント大学ガンド環境研究所の保全生物学者、海洋生態学者。クジラの生態学、絶滅危惧種の保護、外来種が専門。2003年にハーヴァード大学で有機体進化生物学の博士号を、フロリダ大学で野生生物生態学と保全学の修士号を取得。自身が愛する野生動物と同じように自由に放浪する生物学者として、ハーヴァード大学、デューク大学海洋研究所、アイスランド大学、ブラジルのサンタ・カタリーナ連邦大学などで特別研究員を務め、2022~2023年にはハーヴァード大学ラドクリフ研究所に特別研究員として勤務した。アメリカ連邦議会、世界各地の大学などで講演を行う。ウェブサイトeartheinvaders.orgの編集者でもある
米山裕子[ヨネヤマヒロコ]
英日翻訳者。1961年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
30
手にとらざるをえない書名。まったく同じことを過去に標榜し/口にして嘯いていた青二才の私がいますよ。「人間なんて、所詮は——だけの存在なんだ」と。お恥ずかしい。◉1章_アイスランドのスルツェイ島。1963年、海底火山の噴火で出来た新しい島/生態系の典型例。2章_クジラポンプ。◉結局、わたしは間違っていた。「食って、出して、死ぬ」のは人間に限らない。それどころか「38億年前から地球に存在し…栄養素をすみずみまで送り届けながら景観を作ってきた動物たち」すべてが「いかに偉大な先輩であるかに気づかされた」(訳者)→2025/11/23
鯖
18
めっちゃおもろい。マッコウクジラが一時間に1回、深海から海面まで上がって糞してそれがプランクトンの餌になる。これ、逆に深海で糞してくれるなら鯨骨生物群集ってそんなに目立つ概念じゃなかったんじゃないかなって思った。ウミガメは誰も食べない海藻を窒素を豊富に含んだ粒子である卵に変える。終局的に食べた栄養の3分の1が子亀となって海に還り、それ以外の栄養素は浜に遺され、沿岸の生態系に貴重なリンをもたらす。海鳥の営巣地においてリンの9割が海鳥の糞のグアノ由来。めっちゃおもしろかった。 2025/11/08
ヨハネス
2
とても面白い。排泄物の話が最後まで続くのかと思ったが。バッファロー絶滅・クジラ問題、昆虫食と17年セミの問題、ユスリカまで辿り着いたが最後のラッコ問題が読み終わらず図書館期限のため返却。ハワイに行ったことはないがあの美しい砂浜はブダイが珊瑚を食べて出した糞だとは痛快。火山噴火で新島ができ、せっかく自然が芽生える観察をしていたのにトマトの芽が生え、それが観察者の人糞からだとわかり島から出された件、ご苦労様と言いたい。またこれを読んだ人が日本の捕鯨に目を吊り上げないよう祈りたい。2025/10/14




