偉人は死ぬのも楽じゃない

ブラッグ，ジョージア【著】〈Ｂｒａｇｇ，Ｇｅｏｒｇｉａ〉/梶山 あゆみ【訳】

河出書房新社（2014/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 179p／高さ 20cm
• 商品コード 9784309252988
• NDC分類 280.4
• Cコード C0040

出版社内容情報

医学が未発達な時代に、世界の偉人たちはどんな最期を遂げたのか？　知られざる事実や驚きいっぱいの異色偉人伝！

【著者紹介】
アメリカの作家。著書に、小学校中学年向きの小説、Matisse on the Loose（未訳）がある。作家になる前は、版画家、画家、絵コンテ制作者として活躍。

内容説明

ベートーヴェンは、体液を抜かれ、蒸し風呂に入れられて死んでいった！？ツタンカーメンからアインシュタインまで、医学が未発達な時代に、世界の偉人たちはどんな最期を遂げたのか？驚きいっぱいの異色偉人伝！

目次

ツタンカーメン―浅い眠り
ユリウス・カエサル―三月一五日に注意せよ
クレオパトラ―ヨコの１
クリストファー・コロンブス―汚れにまみれた死
ヘンリー八世―結婚してはいけない男
エリザベス一世―守りとおした首
ポカホンタス―とらわれの姫
ガリレオ・ガリレイ―とにかく生きる
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト―何もかもが速かった男
マリー・アントワネット―わざとではありませんのよ
ジョージ・ワシントン―口は災いのもと
ナポレオン・ボナパルト―島なんて大嫌い
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン―耳と耳のあいだ
エドガー・アラン・ポー―ポーの絶望
チャールズ・ディケンズ―二脳物語
ジェームズ・Ａ・ガーフィールド―ジェームズ…誰？
チャールズ・ダーウィン―私が心配性？まさか
マリー・キュリー―お嬢さん、体光ってますよ
アルベルト・アインシュタイン―能ある男は脳がない

著者等紹介

ブラッグ，ジョージア［ブラッグ，ジョージア］ ［Ｂｒａｇｇ，Ｇｅｏｒｇｉａ］
アメリカの作家。著書に、小学校中学年向きの小説、Ｍａｔｉｓｓｅ　ｏｎ　ｔｈｅ　Ｌｏｏｓｅ（未訳）がある。作家になる前は、版画家、画家、絵コンテ制作者として活躍

梶山あゆみ［カジヤマアユミ］
東京都立大学人文学部英文学科卒業。翻訳者（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ユウユウ]

グロが苦手な人は注意ですが、あんまりな医療措置具合が、不謹慎ながらも興味深い。訳者は『自分の体で実験したい』と同じ方。科学系面白ノンフィクションの訳し方がうまい！

2018/04/02

[星落秋風五丈原]

生と死は時と場所を選べず、誰もが死ぬ。誰もが安らかな死を迎えたいと思っているが、有名人ほど周囲が生かそうとする。努力が実を結べばよいが、逆効果の場合もある。ツチハンミョウ。強い毒を持つカブトムシだ。何に使うのかといえば、つぶして乾かして粉にしたものを患部に塗るのだ。当然体は毒を入れられた時の、当然の反応をする。水ぶくれができる。するとそこから血を抜く。瀉血である。これが当代きっての効くと言われた治療だった。ジョージ・ワシントンも、モーツァルトもツチハンミョウによって弱った命を絶たれてしまった。

2018/08/09

[gtn]

ベートーベンやワシントン大統領も、当時は医師の実験材料であったことが分かる。患者が悲鳴を上げなければ、俎板の鯉であることは今も同じ。

2021/04/15

[R]

偉人の末期をあれこれ並べた本でありました。偉人だから、と読むのもひとつなんだけども、とりわけ西欧の医学、中世や近世に行われていた治療と称した様々な施術の数々が、現代から見れば拷問としか言いようがないといったことが、連綿と描かれていて慄く。ベートーベンやアインシュタインといった天才たちも、死にはどうあらがうことができるはずもなく、むしろ、偉大だったばかりに酷い仕打ちというか、当時の最先端医療を受けることで死期を早めるという事実が衝撃で、現代でも、実はそういうことがあるんじゃないかと疑いたくなる。

2018/07/30

[くさてる]

ツタンカーメンからアインシュタインまで19人の偉人が死に至った状況をまとめたもの。雑学風味で読みやすいです。かれらが施された「医療」の中身がとにかくすさまじく、また、現代であれば命を落とさずにすんだであろう事例の多さに、医学の進歩って素晴らしい…と思ってしまいました。

2014/04/22