内容説明
文明化された人間―だが彼は、動物の本性に根ざす古い行動契機を何ひとつ失っていない。自然の中に占める人間の位置を確認する大胆な人間論。
目次
第1章 起源
第2章 セックス
第3章 育児
第4章 探索
第5章 闘い
第6章 食事
第7章 慰安
第8章 動物たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akio_Satake
1
本書が50年前に書かれたことを考えても、いまだ力ある一冊だった。かなり不用意な表現に出くわすものの、それでも一冊まるまる楽しめた。半世紀前ならばまさにセンセーショナルだったんだろうなあ。2011/12/25
がんぞ
0
四十数年前に読んで衝撃を受けた。他のサルに、ヒトは体毛がほとんど無いとともに「セックスばかりしている」と見られている。それは(例外はあっても)一夫一婦制を維持するため《愛情》=性快感を開発したからであり、体表徴セックスアピールを“けれども売約済です”の表示のため衣服を纏う(利己的な遺伝子の利益のためにはボスがメスを独占するのが一般的)。本能の高度の自制のため《宗教》も開発された、他者の心理を読む写像回路は生存に有利だが、攻撃性も助長する(やられるまえにやっつけろ)から。道具=武器は進化し人類自滅も視野に‥2016/03/24