出版社内容情報
ドゥルーズが最後に達した(光)とは何か。究極のドゥルーズ論を核心に据えて最も戦闘的にして根源的な哲学者の原点と到達点をしめす
内容説明
伝説的な普遍数学論、『意味の論理学』論から究極のドゥルーズへ、あるいは、近世哲学、政治哲学から最後のフーコーへ。究極のドゥルーズ論にして小泉哲学の達成。
目次
ドゥルーズの霊性―恩寵の光としての自然の光
1 生命/魂(ドゥルーズにおける普遍数学―『差異と反復』を読む;ドゥルーズにおける意味と表現;ドゥルーズにおける意味と表現2―表面の言葉;ドゥルーズにおける意味と表現3―器官なき身体の娘たち;出来事(事象)としての人生―ドゥルーズ『意味の論理学』における)
2 政治/倫理(ドゥルーズ/ガタリにおける政治と哲学;フーコーのディシプリン―『言葉と物』と『監獄の誕生』における生産と労働;戦時‐戦後体制を貫くもの―ハイデガー(「ヒューマニズム書簡」と「ブレーメン講演」)の場合
思考も身体もままならぬとき―ドゥルーズ『シネマ』から)
3 自然/善(“自然状態”の論理と倫理―ホッブズについて;自己原因から自己保存へ―スピノザ『エチカ』をめぐって;インテリゲンティアの幸福―『エチカ』第四部をめぐって;最高善の在処)
フーコーの霊性―真の生と真の世界、あるいは蜂起と歴史
著者等紹介
小泉義之[コイズミヨシユキ]
1954年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ささみ
2
分かりやすくて達者だなあーってかんじはするけど読む人を選ぶ本。死についての情報に寄ったところがちょっと多くてその階層に集約する話かな?というのはある。2020/02/08
eraser head
1
巻頭論文の「ドゥルーズの霊性」において、霊性は何と対立するか。それは、黙示録が描写の対象とする「集団的な魂」であり、「貧弱」や「弱者」はあたかもsnsで他者を批判、断罪しては分断し、対立を深めることで仮初めの満足を得つつも「最後の裁きを準備する「幻想」に婬」している存在であると読める(こうした一知半解なコメントもまたなにがしかの幻想に婬していることから逃れられてはいないだろう)。超越論的主観性が主観と客観・対象の相関関係に人間以後の知覚であるところの思考のイメージによって疑念を突きつける。2019/08/08