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出版社内容情報
明らかに私はストーンズの音楽に関心がなかった――貴族出身“最強の儲け屋”マネージャーによる抱腹絶倒ロック・ビジネス伝！
【著者紹介】
1933年、スペイン生まれ。2007年にストーンズのマネージャーを辞するまで40年近くマネジメントと財務面を担当、バンドをロック史上最も成功したバンドの一つへと導く。2014年没。
内容説明
ロックを“ビジネス”に変えた男。税金逃れでイギリスから逃亡、ベロ・マークのマーチャンダイズを発明し、「ローリング・ストーンズ」の名跡を売り渡す大博打まで―“ストーンズ”というビッグ・ビジネスを一手に引き受けた辣腕マネージャーの半生記。
著者等紹介
ローウェンスタイン，プリンス・ルパート［ローウェンスタイン，プリンスルパート］ ［Ｌｏｅｗｅｎｓｔｅｉｎ，Ｐｒｉｎｃｅ Ｒｕｐｅｒｔ］
１９３３年マジョルカ島パルマ生まれ。ルパート・ローウェンスタイン公爵はロンドンとパリで育ち、オックスフォード大学で中世史を専攻後、アメリカ企業ベーチェ＆Ｃｏ．の株式仲買人となる。１９６３年に借款団を結成してマーチャント・バンク・レオポルド・ジョセフ＆サンズを買収。その５年後にミック・ジャガーと出会い、２００８年までローリング・ストーンズの財政面のマネージメントを務めた。２０１４年５月死去。妻ジョセフィン公爵夫人とのあいだに３人の子どもをもうけた
湯浅恵子［ユアサケイコ］
翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
33
著者は元貴族で、元証券マン、銀行経営者であったプリンス・ルパート・ローウェンシュタイン。ロックビジネスは愚か、ロックという音楽についても全く無知であった彼が、世界的なロック・バンドになりつつあったザ・ローリング・ストーンズのマネジメントを任されることになる。人気もあって売れているにも関わらず、当時、メンバーの元にはほとんど金が入って来なかったという状況を改善していく。転がる石たちとともに長い年月を過ごし、彼らの人間性は認めていながらも、その音楽については、最後まで好きになれなかったという元貴族の自伝。2015/08/02
林 一歩
23
興味深く拝読。所謂、ツアーを主体としたロックビジネスの礎を築いたと思料。ただ、その張本人がロックミュージックに対して小指の先ほどの興味もなかった点が面白い。だからこそ、ビジネスとして成功したのだろう。2015/10/25
hanagon44
20
貴族出身者の気まぐれと好奇心から，ローリング・ストーンズと組んで面白おかしく世の中を突っ走った話かと思ったら全く違った。敬虔なカトリック信者で，ヨーロッパの貴族階級の人たちとの広範な人脈と，両親を反面教師にした堅実な金銭感覚を持ちあわせたバランスのとれた人で，経済面で搾取されていたストーンズの苦境を，良心から救いたいと苦難を承知で引き受け，ロック業界の健全な経営に尽力した人。彼が父から学んだ”トゥニュ(tenue)”「感情の抑制，てきぱきとした所作，優雅な装い，正しい姿勢，を合わせたような意味」は象徴的。2015/09/01
nizimasu
12
これはなかなかユニークな本だ。プリンスルパートという銀行家がストーンズとタッグを組み、経済的な危機はもとより不利な契約についても徐々に改善。税金逃れのために南フランスにエスケープするなんてプランを実行したりしようとするまさに、ストーンズの金銭面の表と裏を知り尽くした人物の回顧録だ。その戦いは当然アランクラインという悪名高きマネージャーとの戦いでもあるしデッカというレコード会社さらには高福祉社会のためにセレブリティから高税率を課していたイギリスと言う国家との戦いの歴史だ。ゴシップとは違うストーンズの裏面史だ2015/06/14
Humbaba
6
個人でできることというのは限られている。例えある面で才能があったとしても、それを十全に発揮するためには別の才能が必要であることが多い。ただし、それらの才能を全て自分一人で賄う必要はどこにもありはしない。集団として必要な能力が全て備わっていれば、世界を変えることすら可能になる。2015/07/28
