出版社内容情報
アフリカと言語をめぐる世界的な碩学にして、名エッセイストである著者が50年にわたる、その研究をはじめて本に。記念碑的な偉業。
内容説明
アフリカの言語とピジン・クレオル語の先駆的研究者でもある著者が、アフリカ、カリブ海域、インド洋諸島などでのフィールドワークを通して壮大なスケールで問い続けてきた、アフリカ/言語をめぐるノート集成。
目次
1 ことば―その音と形(ことばと言語;言語の基盤;言語を支えるもう一つの意味 ほか)
2 アフリカ―言語の死と誕生(言語の死と誕生;言語の接触と誕生―“ピジン語・クレオル語”と呼ばれる言語;アフリカのクリオ語―英語語彙系クレオルの一例 ほか)
3 口承伝承―詩の世界へ(口承伝承の記述;アフリカの口承伝承;東アフリカ沿岸のイスラム教徒―ラム島の人びと ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yakomini
2
ことばとは何か、識字問題、文字と音、文法と文化、意味の置き換えと翻訳等々、正確に先入観や間違った理解を防ぐためとても気を配って書かれていると感じた。図書館で借りて貸出延長しても時間が足りなくて目を通すだけにとどまってしまった。私には高価だしアフリカに行く訳でもなく研究している訳でもないけどバイト代が入ったら購入したい本です。アフリカと一括りにしてしまうには無理のある、とても広大で沢山の自然と民族と文化と言語がある大陸であり不幸な歴史と現在も沢山問題を抱えている場所であるが理解と関心を持って見つめたい。2011/12/09
takaHAHAHAru崇治
0
アフリカの口承伝承の中で大きな意味をもつ沈黙や間合い。ノンバーバル表現と技術が融合して、21世紀は新たな伝承を生み出すんだろうな。2011/09/19
kozawa
0
論文ではなくあくまでノートと著者がいうのは確かにそうだが、それしたってアフリカ通の言語学・文化人類学者読んで博識で深くてまぁとても私には消化しきれないが、たまにこういう本に出会えるのは嬉しい。しかし、このテーマを論文に出来るような研究者は現れてくれるのだろうか。2009/08/12