内容説明
ナイロビの苛酷な暮らしの中で、出稼ぎ民たちの創り出した戦略とは…近代のシステムにからみとられている都市生活を突破していく可能性を探る。
目次
序章 アフリカ―都市との出会い
第1章 都市社会の素顔
第2章 ナイロビ物語―出稼ぎ民の町の成り立ち
第3章 カンゲミ生活誌―出稼ぎ民の日常
第4章 マラゴリ村落生活報告―出稼ぎ民の母村
第5章 都市生活の逆説―出稼ぎ民の閉じられた世界
第6章 都市生活の想像力―出稼ぎ民の開かれた世界
結章 二つの世界を超えて―日常性の抵抗
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西東京のハリソンフォード
2
民族誌ではあるが、一般向けにも読みやすく面白く書かれている。おそらく同じ調査内容でより学術的に書かれているのは『抵抗する都市ーーナイロビ移民の世界から」。学術的に民族の異なる出稼ぎ民たちが、自分に押し付けられたネガティブな偏見を利用し、その通りに振舞うことで、異民族間の交流が円滑になるというライフハックが興味深い。 長屋では隣の会話が丸聞こえで、「人類の助け合い」の必要性を解きながら女性を口説いていた友人がその様子をみんなに聞かれていて、翌日からあだ名が「??」になってしまったというくだりで爆笑した。2023/05/09
よきし
2
改めてラテンアメリカとアフリカの都市社会、そして都市移民のあり方の違いを痛切に感じる一冊。
じ
1
序 アフリカ―都市との出会い 1 都市社会の素顔 2 ナイロビ物語―出稼ぎ民の町の成り立ち 3 勧化身生活誌―出稼ぎ民の日常 4 マラゴリ村落生活報告―出稼ぎ民の母村 5 都市生活の逆説―出稼ぎ民の閉じられた世界 6 都市生活の想像力―出稼ぎ民の開かれた世界 結 二つの世界を超えて―日常性の抵抗 ケニアナイロビの不法占拠区に住む、出稼ぎ民たちの実践と語りを、近代システムに対する彼らの抵抗として、ポジティブに描く2012/05/26
まつゆう
1
ミクロな移民の生活からマクロなアフリカ都市世界を展望する一冊。実地から理論へと導く、フィールドワークの好著だと思う。2012/04/26
-
- 和書
- そしておめでとう