内容説明
19世紀半ば、パストゥールの細菌の発見によって垢が病原菌の巣であることに恐怖したブルジョワジーは、自らの肉体の洗浄にとりかかると同時に、不潔なプロレタリアの組織的な垢落しに着手した。肉体の清潔と心の清潔とを同一視し、体から垢を、社会から革命を除去しようとするブルジョワ・イデオロギー成立の過程を鋭く描き出す野心作。
目次
1 道徳と礼儀作法(清潔、なんのために?;清潔、その用法)
2 公共施設の衛生、あるいはユートピアの幻滅(閉じこめて垢をとる;強制的な無償の清潔さ;清潔と軍隊)
3 公衆衛生の聖域(民衆浴場の厳しい雰囲気;ブルジョワ的官能)
4 家庭における身体衛生(一家一浴室;家庭の秩序;家庭の衛生設備;水の衛生的使用法)
感想・レビュー
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