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内容説明
流動する現代社会のダイナミズムを統一的にとらえる革命的理論!マルクスの経済学フロイトの精神分析を批判的に乗り超え、文化総体の革新を目指すポスト・モダンの思想!待望の完訳!
目次
第1章 欲望する諸機械(欲望する生産;器官なき身体;主体と享受;唯物論的〔質料論的〕精神医学;欲望する諸機械;全体と諸部分)
第2章 精神分析と家庭主義。神聖家族(オイディプス帝国主義;フロイトの三つのテキスト;生産の接続的綜合;登録の離接的綜合;消費の連接的綜合;三つの綜合の要約;抑制と抑圧;神経症と精神病;〈過程〉)
第3章 野生人。野蛮人。文明人(登記を行う社会体;原始土地機械;オイディプス問題;精神分析と人類学;土地の表象;野蛮なる専制君主機械;野蛮なる表象、あるいは帝国の表象;〈原国家〉;文明資本主義機械;資本主義の表象;最後は、オイディプス)
第4章 分裂者分析への道(社会野;分子的無意識;精神分析と資本主義;分裂者分析の積極的な第一任務;第二の積極的任務)
補遺 欲望する諸機械における作動プログラムの総括
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドン•マルロー
14
抽象的だが、大樹の根のように細分化され、どこまでも深く伸びていくように語られる膨大な情報群、知識、批判、論証。本書を読む上で重要なのはおそらくは理解することでも、感じることでもない。流麗的だが、それ自体破壊的な試みでもあるジャズの旋律に身を任すこと。「ジャズとはコードの破壊なり」と言ったのは確か中上健次だったろうか。業なことに本書にもそれとほとんど同様の意味の「脱コード」というワードが頻出する。そして本書におけるコードとは、国家や法律や規範、精神分析、同調主義やファシズム等のあらゆる既成概念を包括する。2020/05/21
wadaya
5
オイディプスコンプレックスとは、ギリシャ神話の中で実父を殺し実母と結ばれたオイディプス王のエピソードを切り取ってフロイトが提唱した概念である。男子が父親に対し嫉妬やコンプレックスを抱き、母親の愛情を得ようとする心理を神話になぞらえたものだ。ドゥールーズ&ガタリはこのような後付けされた意識に対し警鐘を鳴らしている。フロイト批判というより、フロイト的な形式に当てはめようとすることへの疑念である。この本の原題は「資本主義と分裂症」であった。資本主義が台頭する以前、こんなにも分裂症と呼ばれる症状があっただろうか?2019/08/14
🍕
3
爆笑した2020/10/29
anti
2
は?全部読んだわけないでしょ、こんなの全部読むなんてそれこそパラノイアだよ2018/02/03
おめるた
2
資本主義の本質を欲望を使って明らかにした。イマージュで欲望の抑制を欲望するフィールド、脱コード化と脱土地化の過程が作った体系の存在、同一次元に属さない様々な異質のもの同士の差が余剰価値になるということ、階級支配の機能(金の流れの創造、調整、管理)、余剰価値を監視、吸収するもの達の生産管理(反生産の伝播)。こうして資本主義経済は欲望抑制のための欲望供給を生み出す。資本主義は生産のための生産だが、資本の条件の中においてであるという狂乱的、病理的な資本主義の二重の本質。2011/01/11