内容説明
100年前のロシアから未来なき現代へ昏い思想(ゆめ)が回帰する。かつて地球に生きたすべての人間を復活させることを目論みた、ロシア宇宙主義の起源フョードロフ。未来の共産主義社会の目的かつ条件として不死を夢見た詩人スヴャトゴル。ソヴィエト政権に永遠の契機を見出して革命の信奉者に転じたムラヴィヨフ。完全生物への進化と宇宙植民を目指し、ソ連ロケット工学の父と称されるツィオルコフスキー。老化との闘争を企図した血液交換の実験で死に至ったボグダーノフ。ポストヒューマニズム、加速主義、共産主義、ユートピア、優生思想、全体主義…。ポストモダン思想を牽引する批評家ボリス・グロイスが編んだ画期的アンソロジー!!!
目次
ニコライ・フョードロフ(解説 フョードロフ―博物館と共同事業の構想;博物館、その意味と使命)
アレクサンドル・スヴャトゴル(解説 スヴャトゴル―詩とアナーキズム;「父たちの教義」とアナーキズム生宇宙主義;われわれの主張;生宇宙主義の詩学(序章あるいは第一段階))
ヴァレリアン・ムラヴィヨフ(解説 ムラヴィヨフ―愛国貴族の宇宙主義;普遍生産数学)
コンスタンチン・ツィオルコフスキー(解説 ツィオルコフスキー―無限の進歩と無限の反復;汎心論、あるいはすべてのものは感覚をもつ;生命の定理(一元論の補足解説)
地球と人類の未来)
アレクサンドル・ボグダーノフ(解説 ボグダーノフ―生の同志的交換;生の目的と規範;老化と闘うテクトロジー;不死の祝日)
著者等紹介
グロイス,ボリス[グロイス,ボリス] [Groys,Boris]
1947年生まれ。美術批評家。ソ連出身で81年に西ドイツへ移住、カールスルーエ造形大学教授やニューヨーク大学教授を歴任
乗松亨平[ノリマツキョウヘイ]
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はロシア文学・思想
上田洋子[ウエダヨウコ]
1974年生まれ。ロシア文学者、ゲンロン代表。23年度日本ロシア文学会賞大賞受賞
平松潤奈[ヒラマツジュンナ]
1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専門はロシア文学
小俣智史[オマタトモフミ]
1982年生まれ。上智大学基盤教育センター特任助教。専門はロシア思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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塩崎ツトム
yoyogi kazuo
Ryo Sogawa
takao