内容説明
二十一世紀に入って、世界は混迷の度を深め、著者を含めて多くの人は生き難い世になったとの思いを強めている。その時、釈迦十大弟子が、私どもの「命をつなぎゆく道」のよき先達となってくれればとひたすら祈念しながら、彫刻制作を通して著者が学んだ十人の弟子の人となりと生き方をいささか記し、ここに一書とした次第である。
目次
老いもまた人生。ブッダと呼ばれた人の生涯(インドは広い。すごく古い、すごく新しい。はるかな昔、八十歳のお釈迦様が最後の旅へと歩み出された霊鷲山の道を、いま、私が歩く。;お釈迦様の生誕の物語は、私の子供のころの花御堂の誕生仏とともに記憶の中にある。童形のお顔で、きりっと張りのある肉付きの像。お釈迦様の像は、どんなに自分を奮いたたせても私には刻めない。百歩、千歩譲って考えても、わずかな可能性は苦行の釈迦像しかない。 ほか)
私の造像。面魂を顔に、歩んできた道を背に
よみがえる先達。釈迦十大弟子の生き方
釈迦十大弟子制作ダイアリー
著者等紹介
中村晋也[ナカムラシンヤ]
1926年、三重県に生まれる。1966~67年と1969~70年、フランスに留学し、アペル・フェノサに師事。1984年、日中友好和平碑を中国湖南省長沙市に建立。第一六回日展「焦躁の旅路」で文部大臣賞受賞。1988年、第一九回日展出品作「朝の祈り」により日本芸術院賞受賞。1989年、日本芸術院会員に任命される。1990年、社団法人日展常務理事に就任。1992年鹿児島大学名誉教授となる。1994年、社団法人日本彫刻会理事長に就任。1996年、パリ三越エトワールにて「中村晋也展」開催。ヴァチカン美術館に「Miserere3」が収蔵される。財団法人中村晋也美術館を設立。1999年、崇城大学副学長に就任(芸術学部長)。勲三等旭日中綬賞が授与される。愛国学園に「愛の国伝説」大壁画レリーフ完成。紺綬褒章が授与される。2001年神戸市三宮花時計前駅に「Miserere1」を設置。2002年、薬師寺に奉納の「釈迦十大弟子像」完成。文化功労者として顕彰される
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