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内容説明
地震、戦争、疫病。人類の歩みと切り離せないこれらの災禍は、ときに悲劇として、ときに福音として、ときに英雄譚として語り継がれてきた。そしてこの「災厄の物語化」は、あらゆる宗教にとって中心的なテーマでもあり続けてきた。本書では世界各地の神話を紹介しながら、人類が災厄を乗り越えるためになぜ神話が必要とされたのか、その方法とは何だったのか、人間と宗教の歴史、その営みの意義に迫る。
目次
第1章 地震・津波・洪水(地震で滅びた町;二つの震災体験 ほか)
第2章 神々の戦争(現代の戦争―ウクライナ;原初の神々の戦争 ほか)
第3章 人間の戦争(『マハーバーラタ』;大地の重荷 ほか)
第4章 現代の戦争神話(『バーフバリ』と『マハーバーラタ』;王権の初期に現われた「母」たち ほか)
第5章 疫病・死・再生(現代の疫病―新型コロナウイルスの大流行;疫病の神話 ほか)
著者等紹介
沖田瑞穂[オキタミズホ]
1977年、兵庫県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程修了。博士(日本語日本文学)。日本女子大学・青山学院大学非常勤講師。専門はインド神話、比較神話(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TI
6
神話の部分はいまいち(こっちが専門みたいだけど)厄災についてもっと書いて欲しい(他の本を読めって話だけど)。2023/10/10
hiro6636
3
災害や戦争を神話から考える。 一般向けであっさりした読み口。考察素材はインド神話やハイヌウェレなどが主体。2025/04/18
y
3
インド映画好きな方にお勧めしたいです。 取り上げている神話がやや偏っているように感じたのと、深堀りがあまりないので、引っかかりなく、さらっと読めました。 ボリューム的には、インド映画における神話学とした方が、ふさわしい読者にリーチできるかもと思いました。2024/07/07
h t
3
疫病や災害が神話のモチーフになっているというお話。神話の紹介が多くて個別の深堀りがもっとあると良いかもね。このお話が出来上がったと推定される頃に実際地球でこういう状態で~とかの。2024/03/10
やん
2
バーフバリやRRRが取り上げられていると聞いて読んでみた。一般向けにあっさり書かれている印象。先日読んだ本の「ストーリー」と神話が似ている気がした。[神話は聖なる「装置」である。/それを通じて、物語を「聖なる物語」に変換して、一般化・普遍化することで、人々は災禍による痛みを癒し、己を戒めるのだ。]2023/10/08