出版社内容情報
欧州から、アメリカ大陸、中東、アフリカ、日中韓まで、「絶滅」の危機に瀕する数々の食文化を紹介。そこには、環境破壊、グローバル化、紛争など、この世界の課題のすべてが詰まっている。
著者情報
英国のジャーナリスト。BBCで勤務し、食に関する番組を制作。ギルド・オブ・フードライターズ賞、フォートナム&メイソン社フード&ドリンク賞、ジェームズ・ビアード財団賞、ジェーン・グリグソン賞を受賞。
内容説明
グローバル化、環境破壊、紛争…。食文化の危機には、人類の課題が集約されている。英BBCジャーナリストが五大陸を取材して、食を守るための挑戦を伝える。
目次
第1部 野生
第2部 穀物
第3部 野菜
第4部 肉
第5部 魚介類
第6部 果物
第7部 チーズ
第8部 アルコール
第9部 茶とコーヒー
第10部 スイーツ
著者等紹介
サラディーノ,ダン[サラディーノ,ダン] [Saladino,Dan]
イギリスのジャーナリスト。BBCで勤務し、食に関する番組を制作。初の著書である本書(原題Eating to Extinction)は、料理界の著名な賞であるフォートナム・アンド・メイソン社フード・アンド・ドリンク賞(フードブック部門)や、ギルド・オブ・フードライターズ・フードブック・オブ・ザ・イヤー、アンドレ・シモン賞特別賞を受賞するなど、高い評価を得ている
梅田智世[ウメダチセイ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
41
読み友さんの感想より。生物や言葉、文化の多様性が危ぶまれている現在。こういう本がまとめられていなかった方が驚きかもしれません。私たちが失おうとしている伝統。種子や品種、加工技術…。さすがBBC、と言いたくなる取材力です。ただ写真がないので残念。検索しながら読みましたが、Youtubeに著者のレクチャーがアップされていたので、そちらでいくつかの食べ物を見られたのは良い収穫でした。これ、ぜひフルカラーで図鑑にしてほしいです。2024/06/21
鯖
20
核兵器の実験場となり汚染されたせいで採取できなくなったオーストラリアの根塊ムルノンやフェロー諸島で9か月干した羊肉シェスぺチャート等世界中で「絶滅」の危機に瀕している食文化を紹介する本。ただある程度はコスパで淘汰される食文化があるのもしょうがないんじゃないかな。絶滅危惧種保護とはまたベクトルが違うというか。多数にとって旨いものなら放っといても保護されるだろうし、欧米の()倫理と戦ってまで残したいのならば頑張るしかないだろうし。ただ昆虫食昆虫食って喧しい昨今ですが、他にやることはあるよなあとは思う。米食え。2023/02/28
riri4125
3
とても分厚く字も小さい本で時間はかかったが、読んでよかった。昨今の鳥インフルエンザによる卵の価格高騰などを見ても、著者が随所で訴えるモノカルチャーの弊害は大きいと感じる。これから異常気象などもますます激しくなる中、やはりその土地の気候風土に根づいた品種を絶やすことなく後世に引き継いでいくことは大切なのだろう。訳者があとがきに書いていたとおり、わたしもペリーが飲みたくてたまらなくなった。2023/04/22
takao
3
ふむ2023/02/09
シナチク
2
全然知らない食物がいっぱい 世界の辺境に不思議な生態の作物が残ってることで、その多様性が均一化の進む現代社会へのパンドラの箱の中の希望になるんだろうなと思った2023/06/10