出版社内容情報
戸矢 学[トヤ マナブ]
著・文・その他
内容説明
サルタヒコは本当にニニギの天孫降臨の道案内をしたのか?なぜアメノウズメを献上されたのか?サルタヒコの祀られた場所を特定し、その呪縛をいま解き放つ、画期的な書き下ろし。
目次
まえがき 変化する神
第1章 象鼻―天狗に変化したサルタヒコ
第二章 性神―アメノウズメ神話が示唆する生殖器信仰
第3章 血脈―サルタヒコは何者か、何処から来たのか。
第4章 常世―天孫降臨の正当化と渡来伝説
第5章 怨霊―祟り神・サルタヒコの封印と鎮魂
あとがき 縄文と弥生をつらぬく血脈
著者等紹介
戸矢学[トヤマナブ]
1953年、埼玉県生まれ。國學院大学文学部神道学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
58
著者は、縄文から日本古代にかけての宗教史、ことに神道の歴史を紐解く中で、様々な神のあり方について、示唆に富んだ説を提供してくれる古代史家。今回は、異形の神といわれるサルタヒコについて、祭神として祀った神社の分布や本来の神名を探る中で、出自や血脈を描き出し、古事記等に描かれた日本古代の姿とは異なる古代氏族のあり方を描く。神社信仰が海人族(あまぞく)の進出によるということなど、古代史について新たな視点を与えられる。日本語史の上から見た海人族進出に伴う言葉の変容や、縄文の信仰との関係などの新しい説明も聞きたい。2022/09/20
Tenouji
6
サルタヒコは、猿ではないのね。2023/04/30
Yoshihiro Yamamoto
3
A- 歴史が好きで、神社も度々訪れる。御祭神は必ずチェックするが、「猿田彦」が多いのが気になっていた。そんな中、本屋の店頭でこの本を見つけて興味を惹かれた。この度、松江にある佐太神社の「神在祭 」を見に行った。旅のお供にこの本を持って行った。そうしたら、なんと、『猿田彦の「猿」は後世につけられた「卑字」で、万葉仮名は1音に1字を充てる。よって猿田彦は「佐太彦」と読むべきで、これを祀るのが佐太神社だ』と書かれているので、あまりの偶然にびっくり!話は面白かったが、「サルタヒコ」からすぐに脇道にそれてしまう…。2022/11/26
じんぺい
2
私には予備知識というか基礎知識が圧倒的に不足していた。本としては面白い部類な気はするが、とにかく知らないこと・読めない字のオンパレードで、勉強し直すことを強く突きつけられた感じ。いつかリベンジ(笑)2023/01/02
Takayuki Masuda
0
サルタヒコなんて珈琲屋さんくらいしか知らんけど、こんな大昔にこんなドラマがあったとはねぇ。海人族だそうで、ずっと昔からこの日本に住んでいた。 そこにやってきた天孫族とは一体何者?どっから来たんや?まさか天から降りてくるわけは無いやろ。 興味は募るばかりです。2024/07/14