出版社内容情報
忠敬没後200年。伝説の古地図の楽しみ方、最先端の研究での活用のされ方を紹介。いまと比較できる、全国25か所の伊能図を掲載!
河出書房新社編集部[カワデショボウシンシャヘンシュウブ]
編集
モリナガ ヨウ[モリナガヨウ]
イラスト
内容説明
標津・根室/石狩/南相馬・双葉/酒田/会津若松・米沢/東京/横浜・横須賀/三国峠/三宅島・八丈島/富山/富士山/御前崎/野麦峠・高山/豊橋/舞鶴/彦根/岡山/高知/広島/山口/福岡/対馬/椎葉/島原/鹿児島。北海道から九州まで!伊能図と今の町、比べてみたら25選。あなたの住んでいる町の江戸時代にタイムスリップ!あの火山は江戸時代に噴火していなかった?津波の予測もできる?これからの町づくりにも生かせる?過去から未来が見えてくる。
目次
1 伊能図はおもしろい!(伊能図は世界でも最上級レベルの本格的実測による地図だった;伊能測量隊は足かけ17年、10次にわたって全国を測量した;「間縄」で距離を地道に測り、天体観測もとり入れた ほか)
2 伊能図と今の町、比べてみたら25選(標津・根室―野付半島の消えた宿場「ノツケ」の今は?;石狩―石狩川の流路が変わった。札幌の町がまだない;南相馬・双葉―福島第一原発周辺は郡山村、熊川村などの小村だった ほか)
3 伊能図はこんな研究で使われている(地理学―データ化されることで教育や趣味にますます身近な存在へ;地形学―「江戸府内図」から東京の都市化の歴史が見えてくる;歴史工学―「千年村」とはどんな村なのか。そのヒントが眠っています ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayako
14
フルカラーで、見ているだけで楽しい本。200年以上前にこれだけ正確な日本地図が作られた事に改めて驚く。またこの地図に描かれた当時と現在に比較する事で、海岸線や火山活動等の経年変化を捉える事ができ、未来予測にも活用できるとの事。今はデジタル化したデータも無料で閲覧できるようなので、身近な町の新旧地図を比較したら楽しそうだ。2019/03/23
ふくとみん
10
図書館で借りた。文章は読んだが手元に置かないとだめかもしれない。地図が好きだった中高生の頃を懐かしんだ。2024/06/08
田中寛一
10
2018年が忠敬の没後200年に当たるということで発刊された。測量の様子をイラストで説明してあった。この本の見どころは忠敬の地図を現代の国土地理院の地形図の比較しながら変化の様子などを示してある。新旧の地図をどのようにしたら見ることができるのか、入手方法なども示してある。終わりの方には様々に立場の専門家から伊能図からどんなことが活かせるのかも説明してあり、大いに学ぶことがあった。2022/05/25
組織液
3
まず絵が可愛い。図解ですし難しい用語も使ってないので苦もなく読めますしただみてるだけでも面白いです。伊能図は今の地図と比べてもほとんどピッタリという認識でしたが経度については、地点間の時間の差を測る必要があるため正確な時計がなかった当時は難しかったらしくちょっと北海道などはズレてたみたいですね。いやそれでも十分凄いと思いますけど。おススメ2019/08/13
弥陀
1
様々な研究領域の学者に対する「伊能図を研究にどう使っているか」のインタビューが面白かった。2023/08/11