山の怪奇 百物語

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  • サイズ B6判/ページ数 215p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309227030
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「山村民俗の会」会員による、高山低山山麓の怪談、怪異譚、不思議な話の取材レポート。伝説から実話まで各地に多岐にわたる。

内容説明

里の向こう、山の中では、だれもが「なにか」を感じることがある。あるときは霊異であり、魔モノであり、祟りであり、不思議であり…。山にひたったひとたちが秘かに語り伝える、山という異界のものがたり。

目次

榛名山加護丸稲荷の霊異(小林増巳)
上州奥多野山地の妖怪(時枝務)
奥那須安倍ヶ城の怪(末広昌雄)
奥秩父の妖怪ばなし(飯野頼治)
寄居冬住山浅間の怪(神山弘)
奥武蔵越生地方の妖怪ばなし(新井良輔)
顔振峠の呪咀地蔵(大護八郎)
仙元様のお怒り(岡田博)
丹沢の山霊・あとおいこぞう(佐藤芝明)
八ヶ岳マモノ沢の犬隠し(小林増巳)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

62
山に生きる人が体験した不思議の数々。それらが東北から四国まで幅広く、平地人を戦慄せしめよとばかりに語られている。在野の民俗学会が編集しただけあり、怪談と言うよりは民俗採集といった事例か。文章はこなれていないものの、それが逆に独特の色合いを感じさせるようにも思う。有名な民話みたいなものも多いが、その地方地方が持つ独特の怪異を感じさせるものも読んでいて楽しい。八ヶ岳の犬が次々にいなくなる場所とか梓川の連続で水死人が出た話とか。読みながらやはり山は独特の世界を持っているな、と再確認させられた一冊であった。2017/06/26

かおりんご

29
怖い話を期待していたけれど、怖い話というより妖怪とかもののけ譚でした。なので、期待はずれ。なんとか読みきったけれど、読みにくい文章でした。2017/08/18

澤水月

26
妖狐・カワウソが和ろうそくが「好物」で盗むから提灯消えるという2逸話は寡聞にして知らず収穫。ただ正直とにかく版元の志低い、題を略せば『山怪』、装丁そっくり…玉石石石花畑石玉混交。著者ら悪くなく山好きサークルの会報的刊行物を大昔すぎ現在七人も連絡つかぬのにブーム当て込み刊行強行…?そんな事情もあってか今の「オタサー姫」的な女性が普通に書けばいい記録にヘンな文学臭まぶしたのが正直目も当てられぬお花畑感。だけど執筆何十年もして結果無断で公刊されると思ってないよね…終盤数章はやっとイイ雰囲気に2017/07/17

roatsu

24
51頁の「どちらかといえば霊魂不滅を信じた方が人生は楽しいようだ」の一文が全てかも。奥武蔵や上州、中部山岳地帯など日本各地に残る怪異を含む山の民俗事象の拾遺。怪奇譚もさることながらかかる伝奇を生んだ古い暮らしの不便さや過酷さ、また一方での長閑さや心豊かさも興味深い。地域や名称は違っても山の神や天狗、狐狸など畏怖すべき対象への考え方は通底していて面白い。信心や真心の大切さを認識させるものや禁忌や戒めを表したと思えるもの、単に理不尽で救いがないものや不思議さや恐怖だけが残るものまで多彩な物語が揃う楽しい一冊。2017/06/04

あられ

10
なんか読みにくい、やたら眠くなる、なんなんだろう。。。山の祟り? いや、1989年に出た本の再刊だった。写真は小さく分かりにくい、地図は線だけでここはどこ状態。読まなくてもよかったか。。。地元の山地が登場したところはちょっとおもしろかったけど。。。2017/07/22

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