ドイツ国防軍兵士たちの100通の手紙

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  • サイズ B6判/ページ数 356p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309226613
  • NDC分類 209.74
  • Cコード C0022

出版社内容情報

第2次世界大戦中、ドイツ正規軍の「ふつうの兵士」が、各地から故国の家族や恋人などに送った手紙。残虐や悲惨と「人間」の真実。

【著者紹介】
パリ・ソルボンヌ大学で歴史学を学び、現在はアミアンの大学の博士課程に在籍する女性。専門は、第三帝国時代を中心にしたドイツ史。2009年から、当時の東部戦線における組織的虐殺の証言収集をする機関に在籍。

内容説明

ごく普通の「人間」だった彼らはどのように戦争を見ていたのか?家族や恋人に宛てた戦地からの心の叫び、希望、熱狂、絶望。ユダヤ人虐殺への沈黙、植民地兵への憎悪と恐怖、フランスへの偏見。1万6000通の手紙の中から厳選してまとめた貴重な記録。

目次

第1部 戦争貴族―一九三九‐一九四一年(略奪―愛するみんな!;「泥沼」―愛する父さん、そして愛する母さん!;西部戦線異状なし―愛するE! ほか)
第2部 血と鉄―一九四二‐一九四三年(地方の祝祭―愛する父さん母さん、そしてウィリーとレネ!;リサイタル―愛する父さん母さん、そしてウィリーとレネ!;牢獄の看守―愛しいディータ ほか)
第3部 罪と罰―一九四四‐一九四五年(幻滅―愛するみんな!;チェスの試合―愛する父さん母さん;カヴァレリア・ルスティカーナ―愛する父さん母さん!愛するグロッデス! ほか)

著者等紹介

ムーティエ,マリー[ムーティエ,マリー] [Moutier,Marie]
パリ・ソルボンヌ大学で歴史学を学び、現在はアミアンの大学の博士課程に在籍している。専門は、第三帝国時代を中心としたドイツ史。ヨーロッパ東部における組織的虐殺の証言収集などの活動を行なっている研究機関「ヤハド・イン=ウヌム」には2009年から研究員およびアーカイブディレクターとして籍を置き、第2次世界大戦時にウクライナやベラルーシで行なわれたユダヤ大量虐殺について研究を進めている

森内薫[モリウチカオル]
翻訳家。上智大学外国語学部フランス語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サトシ@朝練ファイト

29
日本もそうだったが、ソ連もドイツも普通の人々が徴兵され戦場に駆り出される。その差異は見出されない。これら100通の手紙を読んでみても自分の親、妻、子供に対する気持ちは戦時中であっても変わりはない。2016/05/09

勝浩1958

17
日本兵は鬼畜米英のスローガンのもとに多くの命が散華したのです。ドイツ兵の場合は、ボルシェビキとユダヤ人への憎悪というイデオロギー的な感化を受け、ボルシェビキ・ユダヤに対する正義の戦いを行っていると確信していた。28歳のドイツ兵は「この町の近くにも二つの巨大な壕があり、ひとつには二万人のユダヤ人の死体が、もうひとつには四万人のロシア人の死体が放り込まれている。衝撃的な光景だが、大義を想えば、これも必要なことだ。」と書いている。恐ろしいのは、普通の若者が兵士となって人を殺すことを戦争が強いることです。2017/10/01

Wataru Hoshii

6
ドイツ国防軍の兵士たちの手紙を、時系列に沿って配列したドキュメント。複数の手紙が採用された兵士もおり、彼らがどんな軍歴を経験し、戦死したのか帰郷できたのか、ハラハラしながら読み進めた。当然ではあるが、ナチスの軍隊も普通の市民たちであり、家族に愛の言葉を綴り、神に祈り、検閲を意識しながら戦場の実情を記している。しかしその彼らがユダヤ人絶滅の片棒を担ぎ、ロシア人捕虜を虐待していたことも事実である。この実情は旧日本軍も同じなのだが、こうした事実にきちんと向き合えているかどうかが、ドイツと日本の大きな違いである。2017/09/03

荏苒 byn

2
「人間の声」といった、既に出版されている2次戦の個人書簡の新しい邦訳本かと思ったが。2014年にフランスで出版され、独語→仏語→日本語という珍しいルート。解説には「残虐」の文字とか目立と見たら、ユダヤ人関係団体の手になる本であった。兵士の名前も、一部イニシャルにして、匿しているモノモノしさ。こういう本を読むと、日頃忘れている肝心なことを、思い出さされる。2019/01/22

chiro

2
以前ソ連兵の手紙について書かれていた記事を読んだが彼らの手紙には家族や恋人に対しての想いや気づかいは書かれず戦地の状況や愛国心の事ばかりが書かれていたそうです。 検閲があったのか状況は解りませんが不思議です。 この本を読んで厳しい飢えと寒さの中で家族を想い手を震わせながら書いた手紙や生死も分からない家族に何通も書いた兵士の気持ちは筆舌に尽くしがたいと思います。読んでいて胸が苦しくなりました。 戦地で懸命に生きた彼らの人間性に触れられる一冊なので多くの人に読んでもらいたいと思います。2018/01/04

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