出版社内容情報
アテルイの戦い、コシャマインの蜂起、シャクシャイン戦争…、アイヌ民族の抵抗の歴史を跡づける、記念碑的研究の復刊。
内容説明
アイヌ民族は存在する。アザマロの反乱、アテルイの戦い、コシャマインの蜂起、シャクシャインの独立戦争、ノッカマプの惨劇…。アイヌ民族が和人の侵略に抗してきた、古代から現代へ至る民族通史の先駆的決定版が今よみがえる。
目次
第1章 古代天皇国家の辺境征服と原住民族の戦い
第2章 和人の蝦夷地侵入とアイヌ民族
第3章 シャクシャインの独立戦争
第4章 奴隷の島・クナシリ(国後)
第5章 ユーカラ・地の底からの歌
第6章 明治国家の北海道・植民地経営
第7章 アイヌ・民族の世界の発見
第8章 解放への希望と挫折
第9章 アイヌ共和国建設への胎動
第10章 学会糾弾とシャクシャイン像台座破壊
著者等紹介
新谷行[シンヤギョウ]
1932年北海道留萌郡に生まれる。1957年中央大学法学部卒業。出版社勤務を経て、詩人・フリーライターとして活躍、特にアイヌ問題に関心を持ち、自ら先頭に立ち、運動を展開。1979年3月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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桜父
10
東北地方~北海道~国後・択捉まで昔はアイヌ民族が住んでいた 和人(わじん)の搾取に公然と抵抗して多くのアイヌの人々の血が流されてきた事に胸を痛めながら読んでいた。特に「松前藩」のアイヌ民族に行った非道極まりない蛮行に対して涙してしまいました。読むのがつらい1冊でした 2015/08/30
偽教授
2
政治的な色眼鏡が強すぎて読むに耐えない。2019/06/25
晴天
2
入殖と開拓とが異民族による侵略と蹂躙であることを直截に描く様には、曾祖父の代からの道民の家系としては複雑な心境になる。終盤に描かれる戦後の動向については、多くのものが失われ、暮らしの中で出自を隠したり同化を甘受する向きもある中で、抑圧と無理解に対する忿懣やるかたない様がなんとも言えない。2015/09/13