溥傑自伝―「満州国」皇弟を生きて (改訂新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 373p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309225500
  • NDC分類 288.492
  • Cコード C0023

内容説明

満州国皇帝溥儀の弟、溥傑―激動の日中史に呑み込まれていった波瀾の生涯を克明に綴る。満州帝国の建国から崩壊を生きた貴重な証言。

目次

第1章 醇親王府
第2章 黄金の幼年時代
第3章 光り輝く広々とした世界への憧れ
第4章 日本留学
第5章 入念に計画された結婚
第6章 「満州国」の崩壊
第7章 ソ連での五年間
第8章 撫順戦犯管理所
第9章 ただいま、北京
第10章 再建された家庭は格別に温かい
第11章 晩年の生活
附 撫順戦犯管理所での溥傑の日記

著者等紹介

丸山昇[マルヤマノボル]
1931‐2006年。東京に生まれる。東京大学文学部卒業、同大学院修了。東京大学名誉教授、元桜美林大学教授

金若静[キンジャクセイ]
1930年、肅親王の外孫として北京に生まれる。魯迅文学芸術学院を中退。1981年、来日。慶應義塾大学国際センター訪問研究員、北京大学日本研究センター特別研究員、早稲田大学語学教育研究所外国人研究員を経て、桜美林大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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金吾

26
○激動の人生を歩んだ著者の自伝です。浩さんの話と娘の死因の違いの他はほぼ同じなのでそれだけでも心が通った夫婦なのだなと感じ、良かったです。また溥儀との距離感を感じました。吉岡中将に代表格される真面目でありながら視野狭窄で相手を考えられなかったのが当時の軍人の一類型であり、それ故内政、外交ともに経験主義に陥ったのではないかと感じました。2023/04/08

なにょう

20
七顛八起。一難去ってまた一難。溥傑さんは自分の境遇を恨むことも無く、ひたすら前進する。★古来、王朝の末裔というのは、殊に中国では、利用された挙句、殺害されるというのがパターン。或いは自力で這い上がっても結局、誰かに操られる。かくして、溥儀は日本の傀儡となった。が、ソ連の侵攻、満洲の瓦解。溥傑ともどもソ連に連行、中国に戻され10年収容所へ。家族と引き離される。ようやっと解放されたと思えば文革。最後に天皇の訪中を見届ける。生きよ、生き続ければ希望がある、と教えてくれる。2019/01/23

ぶんこ

7
戦犯として管理所に収容されていた時の日の中には、浩さんからの手紙で、長女の慧生さん死去のいきさつを、無理心中と書いているのに、本文中では自殺した。無理心中なのか、覚悟の上の自殺なのか?この他にも、つじつまの合わない部分が何箇所かありました。約5年間のソ連抑留、その後10年間の中国での戦犯収容所での思想・生活の反省、勉強?の日々では、平穏な日々のようには同じ人格を維持出来なかったのかもしれず、真相は闇の中のままのほうがよいのかも知れません。真実を見極める難しさでした。

もう

6
清朝のラストエンペラーの弟、愛心覚羅溥傑の自伝。波乱万丈な人生をおくりながらも皇族としても人としても大変立派で愛情深い人柄だったと感じられる。2014/04/07

Shiori

2
満州国皇弟の自伝。家族と離れ離れの生活の中でも諦めず長女のことに関しては、浩さんの手記には男性の自殺に巻き込まれたような感じで書かれていたが、この自伝では、恋に殉じたと書かれていて、そこだけは食い違うなー、と思いながら読んだ。収容所生活は楽しいこともあったり、親切な人もいたりして、意外だった。2019/01/25

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