内容説明
現代のオリンピックなど足元にも及ばない興奮を生き生きと再現!熱狂と過激さを極めた壮大な祭典―究極のエンターテインメント。全裸で勝利か死を賭けた選手たち、水不足と悪臭と発熱と下痢に苦しむ観衆たち…。
目次
ゼウスに愛をこめて
スポーツに溺れたギリシア人
カウントダウン
オリンピック訓練所―ギムナシオン
スポーツファンの苛酷な試練
競技場周辺の空騒ぎ
栄光をめざして―開幕!
血に染まるトラック―戦車競争
サバイバルの五種競技―ペンタスロン
勝利の晩餐
聖なる食肉市場
芸術を愛さざる者、立ち入りを禁ず
不朽の名声を求めて
聖地に降った槍
忘れられた女神たち
勝利か死か―格闘技
医師たちの苦悩
宴のあと
著者等紹介
ペロテット,トニー[ペロテット,トニー][Perrottet,Tony]
オーストラリアのシドニー出身。旅行・歴史ジャーナリスト。早くからアジアや南米を中心に各地を旅しては、新聞や雑誌に寄稿していた。ブエノスアイレスでの特派員生活を経て、現在はニューヨークを拠点に活動。さまざまな雑誌に執筆しているほか、南米を中心にガイドブックの共著もある
矢羽野薫[ヤハノカオル]
慶応義塾大学法学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小早川
2
競技の結果発表がとても気になってまう2020/03/14
猫
2
古代ギリシャで1200年もの間、4年ごとに欠かさず開催されていたオリンピックの話。オリンピックが神への祭典の一環だったというのを、初めて知った。 選手、観客、運営など様々な視点や時代背景などから、古代オリンピックの様子が語られている。読んでいると、脳が話術巧みなガイド(著者)の案内で古代ギリシャへ旅立ったような気分になった。 途中、選手の目線を負うのに架空のレスリング選手が出てきたが、本選へ向かったあとは語られず、結果がどうなったか大変気になった。架空の人なのに。2015/03/13
Doederleinia berycoides
1
臨場感が溢れる一冊。実際にあったと思われるスケジュールを基に時間を追って、古代オリンピックを準備から競技、祝宴まで再現し描写している。周辺知識や古代の著述家からの引用も多く盛り込まれている。願わくば出典や参考文献の一覧を巻末に付して欲しかった。2011/05/10
ホンドテン
0
図書館で、村川(1963)との比較として。こちらは2004年のアテネ五輪前の出版。大会前の準備から大会中の競技、祭礼まで日程に即す態で描かれた古代オリンピック挿話集・・・古代ギリシャ語、ラテン語が読めなくても英語圏の人はここまでもっともらしく描けてしまうのかと村川との比較から感じる。干上がった河川が排泄物で埋まっただの、生け贄に群がる蝿の対処も神頼みだの村川以上にドン引き。ディアロスやドリコスで使用されたヒスプレックスなる謎の機器など興味深い記述も多数。ピンダロスらの詩も多数引用。2021/05/15
みるこおら
0
1200年続いたという古代オリンピックを残された資料を基に再現。古代オリンピック競技はシンプルで過酷なものだったとは聞いていたけれど、スポーツ競技だけでなく、神事あり、お祭り騒ぎ、名所観光、何でもアリといった感じの一大イベントだった。4年に一度のこの5日間のために集まり、まさに命がけで戦い、楽しむ選手、観衆のエネルギーはすさまじい。2014/03/11