内容説明
その長閑な村は、三百年間完璧に封印された隠れキリシタンの里だった!長い歴史の闇を破り光の中に立ち現れた「悲の末裔」たちが、海を隔て、地上と心の中に教会を建立するまでの苦難の歩みを克明に追った、感動のノンフィクション。
目次
不思議の村・今村
天主堂建設
ブラジルへ
コロニアの生活
ブラジル日本人社会の形成
日系最古の学校
混血児として生きる
美津子との出会い
敗戦を超えて
政界への進出
今村の再発見
悲劇と継承
平成の末裔
著者等紹介
佐藤早苗[サトウサナエ]
1934年東京生まれ。女子美大中退後、自由美術協会会員として絵画の創作活動を行なう。その後ノンフィクション作家に転向、「ニュースセンター9時」(NHK)のレポーターとしても活躍
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感想・レビュー
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ybhkr
1
隠れキリシタンの信仰などについて、他の隠れ里とは違うなにかがあるのだろうか、と言う期待で読み始めたのだがもくじの時点であれ?ちょっと違うかな?って思って本編を読んだらかなり違った。どこらへんが奇跡なんだかさっぱり分からなかったのだが。なんやかんやで田舎特有の偏見はあるし、昔ながらのしがらみいっぱいで排他的で利己的な人ばっかり。信仰があったからぐれなかったことが奇跡なのか?なんでこのタイトルにしたのだろうか。もうちょっと移民や差別についてのサブタイトルがついていたらわかりやすくて読まなかったのにな。2018/02/14
micari
0
【34・図】何気なく借りた本だが、読んでるうちにハマってしまった。2010/07/01
ビーグルの匂い
0
「『守教』のその後」がわかる。発刊されたのが2002年なので『守教』より15年くらい遡る。写真で見た今村教会堂はミュンヘンのフラウエン教会を小さくしたようなデザインである。今村信徒は他の潜伏キリシタンと異なり、平野部で生活しながらキリシタン信仰を守り通した。明治~大正にかけて、ここらら多くの家族がブラジル移民となり、戦後~現代へと繋がり、日本とブラジルの関係に関わっていく。『守教』を読んだ人におすすめ。2020/09/27