出版社内容情報
突然目が見えなくなる感染症が流行した4年後、同じ国の首都の総選挙で大量の白票が投じられる。政府は非常事態宣言を発し、首都を封鎖する。ノーベル賞作家による現代社会への警鐘の書。
内容説明
突然目が見えなくなる「白の闇」事件から4年後、首都の総選挙は土砂降りに見舞われる。午後4時になると人びとは投票所に押し寄せるが、7割以上が白票、再投票では白票が8割を超える。政府は非常事態宣言を発し、首都を封鎖する。政府組織が市外に脱出する一方、首都では市民たちの自治が始まるが、彼らを組織する首謀者は見えず地下鉄中央駅で大規模なテロが発生する。市民たちの平和的なデモ、地下鉄前広場での共同葬儀、権力維持と自己保身に走る閣僚たち…。やがて1通の手紙が大統領に届き、「白の闇」事件でみんなを勇気づけた優しい女性の捜査が始まる。傑作『白の闇』と対をなすノーベル賞作家による警鐘の書。
著者等紹介
サラマーゴ,ジョゼ[サラマーゴ,ジョゼ] [Saramago,Jos´e]
1922年ポルトガル生まれ。現代ヨーロッパを代表する作家。一労働者からジャーナリズムの世界に身を投じ、社会時評や詩を執筆。75年、政権からの圧力で職を追われ、専業作家の道を選ぶ。長篇『修道院回想録』(82)と『リカルド・レイスの死の年』(84)がヨーロッパで高い評価を得る。『石の筏』(86)と『イエス・キリストによる福音書』(91)で物議をかもしたあとスペインに移住。95年、突然の失明が人々を襲う衝撃的な長篇『白の闇』が世界的ベストセラーとなる。1998年にはポルトガル語圏で初めてノーベル文学賞を受賞。2010年没
雨沢泰[アメサワヤスシ]
1953年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
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