七つのからっぽな家

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309207704
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

家庭や日常に潜む狂気をえぐりだす「家」をめぐる7つの短篇。国際ブッカー賞最終候補、ラテンアメリカ新世代の旗手の代表作。

内容説明

認知症の妻と夫、全裸で戯れる祖父母と孫、秘かな共感を抱く少女と男…世界30か国以上で翻訳される要注目作家の短篇集。

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1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケンイチミズバ

126
見るだけなら許されるが立ち入れない境界線がある。裕福な戸建てを見て回る母娘の休日の日課。場違いなオンボロ車から庭や外装を眺めては私だったらああするこうすると、その時は老いた母親がハンドルを握っていた。雨上がりでタイヤを取られ整えられた芝の庭に踏み込んだ轍が日常を壊す。母は具合が悪いと説明し、トイレを借りるが部屋を見てしまった母は衝撃を受け、勝手にうろつき調度品にさわり、壺を手にして逃げた。が、追ってきた住人がドアの前に。その壺は形見なので返して欲しいと。冒頭の短編から衝撃を受けた。心の領域に踏み込まれた。2019/06/10

buchipanda3

112
アルゼンチンの現代作家による七篇の小説集。七つの家、家庭、箱、居場所の物語だろうか。とにかく奇妙な読み味だが、読むうちにこれが変なのかそうでないのか、ぐらつきそうな感覚を持った。不思議とその感覚がむしろ心地良い。視野の開放というか。登場者の行動は突拍子もない。それでもその内面や背景を知るにつれて共感めいたものが湧いてくる。そういう意味ではこの光景は普通の日常なのだ。ちょっと歪みがあるが人の社会はそういうもの。認知症側から見た世界の話は印象深いものだった。全裸で走る祖父母の話、子供たちは本能で選んだのでは。2022/12/29

藤月はな(灯れ松明の火)

72
勝手に人の家に入り、物を持っては庭先に埋める母に困惑しつつも付いていく娘。その事を侵入先の奥方に糾弾されるも相手が「母の形見の砂糖壺を返して」と懇願された事から立場が逆転する「そんなんじゃない」。ここでミソなのは語り手は普通より、逼迫していて侵入先は裕福だという事。でもこの作品では単なる逆転物では終わらせない。誰にも家族で抱えるしかない事情を考慮されず、一方的に糾弾される遣り切れなさ。だからこそ、頑なになった「家族のことは家族が分かる」という驕りが浮き彫りになっている。喧嘩両成敗でもなく、爽快感が全くない2021/08/02

masa

64
家庭という異常な閉鎖空間で生み出され刷り込まれる普通という概念の不確かさが証明され続け、強固に築いてきた常識という名の地盤はすっかり液状化して柱が傾いている。ところどころ翻訳サイトで訳したかのような奇妙なカタコト混じりで狂気じみた文章の噛み合わない会話に、現実と物語のどちらが狂っているのかわからなくなる。曖昧な境界線上に置き去りにされて不安にチック症状。ちくしょう。転結なき起承に起床する激しい気性。異常気象がむしろ普通気象で、かつての普通気象は今や希少気象。きっと、青いのは隣の芝生じゃなくて己の尻の方だ。2021/10/09

天の川

61
7編いずれもとても奇妙だ。他人の家に上がり込んで物を持ち去り、自宅の庭に埋葬する老母と付き添う娘。元妻の再婚先に招待され、全裸で騒ぐ老いた自分の両親を見ている息子。死んだ息子の服を隣家に捨てる老母とそれを拾う老父…どう考えてもおかしい人々だと思いつつ、常識や規範が正しいとは限らないのだ。『空気の呼吸』は彼女の認識と真実にどのくらいの乖離があるのだろう?とドキドキし、『不運な男』は逮捕された男より少女の両親の方がよっぽど変で(彼が気の毒…)、読めば読むほど、何が正しいのかなんて危ういものだと思わされた。2022/12/23

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