まっくらやみで見えたもの―光アレルギーのわたしの奇妙な人生

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309206981
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ある日突然”光アレルギー“という病に襲われ、暗闇での生活を余儀なくされた女性が綴る、この上なく奇妙で美しい恋と闘病の記録。

【著者紹介】
現在は夫と共にハンプシャー州に在住。発病するまで、数年間、公務員としてロンドンで働いていた。アンナ・リンジーはペンネームである。

目次

第1部(光が射し込む;家;医師の診断;オーディオブック;移動するにも ほか)
第2部(小康状態;雨;星空を眺めて;小康状態続く;旅行 ほか)

著者等紹介

リンジー,アンナ[リンジー,アンナ] [Lyndsey,Anna]
現在は夫と共にハンプシャー州に在住。発病するまで、数年間、公務員としてロンドンで働いていた。アンナ・リンジーはペンネームである

真田由美子[サナダユミコ]
慶應義塾大学文学部英米文学専攻を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

25
ある日突然、光のアレルギーとなった著者による体験記。その生活の困難さ、絶望さがリアルに語られるものの、そこには客観的な視点がちゃんと存在しているので、読み物としても面白く、でも、その切実さは伝わってくる。本当の話だからこそ、物語のようなカタルシスは準備されていない。でもお涙頂戴ではない。興味深い内容でした。2016/03/16

そのあとに続く

15
ごく一般的生活を送る女性に突如くだされる難病宣告。ドラマ以上にドラマらしいとも言えるが、次々とやってくるのはあまりにも散文的な現実。光線過敏を時には絶望に打たれ、あるいは冷静に皮肉な視線をもって語られる。あるものは去り、周りとの関係性の再編成が起こる。光の遮断された部屋の中でのすごしかた、小康を得たときの薄暮時のわずかな散歩での様子に読者も安心感を与えるだろう。治療法について第三者から情報が齎されることもあるが、大部分は無駄な徒労に終わる。ときに襲ってくる希死念慮には対峙ではなく飼いならすことが第一。2016/05/18

ぽけっとももんが

8
太陽どころではなく、パソコンやスマホの光にすら皮膚が反応し、炎症を起こしてしまう。そういう難病を発症した女性の自伝。治療法はなく、光から身を隠すことのみが、彼女にできる唯一の方法である。まっくらやみでできることといえばなんだろう。聞くこと、考えること、眠ること。彼女は自分と閉じ込め症候群の人を比較している。どちらがまし、ということではないのは百も承知だけれども、究極の制限下にあるのは同じだろう。散文的で散漫な章だては、でもあとがきを読めば確かにそう書くしかなかったのだとわかる。2016/06/05

北条ひかり

7
4時間26分。音声デイジー。宮崎県立視覚障害者センターと音訳者さんに感謝。光アレルギーのため、太陽光や照明の光に当たるとガスバーナーで焙られているように感じるため、光を遮断して生活する女性の話。我々視覚障害者とは違うけれども、暗闇で過ごすことを余儀なくされ、オーディオ・ブックなどを楽しみにしている。よい配偶者に恵まれ、ダイアローグ・イン・ザ・ダークのようなライフ・スタイルを可能な範囲で共有しているようだ。仕事ができないことや、光に当たると痛みが伴うことなど、いろいろ大変そうで、何と言ってよいかわからない。2017/01/24

ハパナ

6
33歳で光線過敏症を発症した筆者の、病気との付き合い方や生活に関するエッセイの様な本です。症状の程度は一定ではないのですが、蛍光灯の光でも皮膚炎を起こす程の状態とは驚きました。それに対する選択肢としては暗闇の中で暮らす。そしてその暗闇の中でどう日々を過すか。過し方のバリエーションの部分だけでも著者の力強さを感じました。短文で話題が変わって行くので少々読みにくいかもしれません。2016/05/09

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