内容説明
ふたりの少女が迷い込んだのは、不思議なものたちが住む「もうひとつのロンドン」―。ローカス賞受賞！現代版『不思議の国のアリス』。
著者等紹介
ミエヴィル，チャイナ［ミエヴィル，チャイナ］［Ｍｉ´ｅｖｉｌｌｅ，Ｃｈｉｎａ］
１９７２年イングランド、ノリッジ生まれ。ケンブリッジ大学卒業後、ロンドン大学で博士号取得。９８年長篇『キング・ラット』でデビュー後、２０００年『ペルディード・ストリート・ステーション』で英国幻想文学賞、アーサー・Ｃ・クラーク賞などを受賞、ＳＦ／ファンタジー界におけるもっとも有望な新鋭のひとりとなる
内田昌之［ウチダマサユキ］
１９６１年生まれ。神奈川大学外国語学部卒業（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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けいちゃっぷ
8
ヤングアダルト向けということで、ミエヴィルも少しは肩の力を抜いて書けたかも。 タイトルの『アンランダン』は「裏ロンドン」というような意味で、文字通り「もう一つのロンドン」が舞台。 二人の仲の良い少女のザナとディーバがひょんなことから裏ロンドンに迷い込み、ファンタジーの定番通りにゴタゴタに巻き込まれて冒険をするのだが、ミエヴィルはわざと「お約束」を外してくれる。 ２９０ページ 2014/11/23
とぶとり
6
児童書。自分がいかに“物語の定型”というものに毒されているかに気付かされる。次々と訪れる“そんなはずじゃない”展開に楽しむより、なんでちゃんと展開しないんだ！と怒りを覚えるほど。とりあえず表紙の〇〇は大嘘つきです。2010/11/05
inugamix
5
予言された救世主が異界を救うファンタジーかと思いきや、本人は早々に舞台から退場して。サブタイトル、ちょっとフェイクじゃありませんこと？ お約束を踏まえた上でぶちこわして新たな構図と法則を描いて見せる、実に生き生きとして奇妙奇天烈な絶無の異界譚。おもしろ！2014/03/22
万博
3
今回も奇想天外な都市が主役のひとり。ロンドンで不要になったモノ、いつの間にか忘れ去られたモノがしみこんでくる裏ロンドン（un-London）。ロンドンがキレイになるほど、裏ロンドンを攻撃する「スモッグ」が成長する…という設定で、筒井康隆の『お糸』を思い出した。屋根渡り族の生き様に笑った。バケツ忍者カッコイイ！折り返しの登場人物紹介が違っていて混乱した！本来の救世主（シュワジ）に代わる者が活躍する姿は、なんとなく『指輪物語』を連想したのだけど、作者の「反トールキン」についてもう少し知りたい。まとめは下巻で。2012/10/22
可兒
3
今どき珍しいガチ左翼のファンタジー作家ミエヴィルが、またひとつ誰にもまねできない都市を創りだした。この本が書店で児童文学の棚に置かれていることに強い不満を覚える。大人も十分楽しいぞこの本2012/09/03
