木曜日に生まれた子ども

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204062
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

オーストラリアの開拓地で、厳しい自然を相手に暮らす一家。少女ハーパーが語る、不思議な能力を持つ弟ティンと彼に守られた家族の絆の物語。ガーディアン賞受賞作。

著者等紹介

ハートネット,ソーニャ[ハートネット,ソーニャ][Hartnett,Sonya]
1968年、メルボルン生まれ。13歳から創作活動を始め、15歳の時Trouble All The Wayでデビュー。1996年、Wilful BlueでIBBY Ema Noel Awardを受賞、同年Sleeping DogsでVictorian Premier’s Literary Award Sheaffer Pen PrizeとMiles Franklin Inaugural Kathleen Mitchell Awardを受賞。2002年、Forestでオーストラリア児童図書賞Older Readers部門大賞受賞など、数々の賞を獲得している。『木曜日に生まれた子ども』で2002年のガーディアン賞を受賞、イギリスをはじめ世界各国で大きな話題となる

金原瑞人[カネハラミズヒト]
法政大学教授。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よーよー

41
​大恐慌時代のオーストラリアを舞台に、地中の暗闇に魅了された弟とその家族の変容を、ハーパーの視点から描いた一冊。穴を掘り続ける弟という奇妙な設定の背後には、貧困と過酷な現実が影を落とし、幻想的な美しさと剥き出しの残酷さが危うい均衡で共存している。 読み進めるほどに、切なさと微かな希望、そして逃れようのない運命の冷徹さが交互に押し寄せ、忘れがたい読書体験を刻み込まれた。暗く湿った土の匂いが漂うような世界観の中で、懸命に生きる家族の姿が、痛切なまでの余韻を残す物語だった。2026/05/06

帽子を編みます

40
鬱文学の中でも結構上位にきそうです。起こる出来事全てが悲しい、ティンは木曜生まれだとして、残る家族は水曜生まれあるいは土曜生まれでしょうか。語り手ハーパーは作者の投影、書くことでしか悲劇を逃れるすべがなかった。大恐慌の時代のオーストラリア、耕作に向かない土地、無力な父、無駄に子沢山で貧困生活。とはいえ、家の下にトンネルを掘れば崩れるだろうし、井戸掘りの穴は埋めなければ落ちるだろうし、男やもめの家に年頃の娘を働きに出せば問題も起きるだろうし、鬱々した出来事の連鎖。なのに読ませる力がページをめくらせます。2026/06/16

あじ

37
オーストラリアの開拓時代を生きた、一家の次女ハーパーが語り手となり回想する物語。“地中”に飲み込まれた弟がもぐらのようになり、もう一人は帰らない。そんな喪失と貧困に苦しむ一家に届く“地中”からのギフトは、私には皮肉に映る産物であり、訳者のように「感動的」には捉えられなかった。一家の誰もがここから逃げ出したい、こんなはずではなかったいう思いを抱きながら生活している。その中にあって潜る事を選択した彼が、超越した存在となっていったのかもしれない。一部齟齬を味わう裏道で、有意義な読書をしました。◆ガーディアン賞2018/10/21

小夜風

23
【図書館】オーストラリアの開拓地で暮らす一家の少女ハーパーが語る、不思議な弟ティン。最初から怖くて怖くて、こんな両親のもとへ生まれてしまった運命を、この子たちに代わって呪いたくなりました。夢も希望もなくてただひたすらに重く暗いのに、早くここから抜け出して息がしたいが為に読み進めた感じです。タイトルの「木曜日に生まれた子ども」はマザーグースのなかの一節。「木曜日に生まれた子どもはどこまでも歩いていく」から。思わず自分の生まれた曜日を調べてみたら、自分は金曜日生まれでした。2014/10/21

mntmt

13
一風変わった話ですが、引き込まれる。最後まで、読んで良かった。原題:Thursday's Child2015/05/26

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