高く手を振る日

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  • サイズ B6判/ページ数 136p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103272090
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

人生の行き止まりを意識し始めた浩平は、大雪の日に一度だけ接吻を交わした学生時代のゼミ仲間・重子と再会する。半世紀の時を隔て彼女への想いが甦る!

内容説明

人生の行き止りを意識するようになった浩平は、雪の日に一度だけ接吻を交わしたことのある学生時代のゼミ仲間・重子と再会する。彼女に勧められ、携帯電話を初めて手にした浩平は、掌の中の重子と密かに交信を始め、しだいに想いを秘めたメールのやりとりにのめりこんでいく…。70歳を越えた男と女の純愛小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

163
初読みの作家さんで、格式のある雰囲気の作品を読めたコトに感謝したいと思います。特に大きな流れの変化がある作風ではなく、いたってノーマルな文章が静かに綴られていますが、その文章の流れに隙は見当たらず、風格がしっとりとにじみ出ていることに作者さんのスゴさを感じます。藤田宣永さんの作風をより厳かに格式をあげたような仕上がりで、とにかくソコは「大人の流儀」がしっかりと据えられており、その「大人」の世界観は確実に別次元にあると思います。変化のなさを‘つまらない’ととるか、抜群の’安定感’ととるかは読む側次第かなと。2015/03/11

おくちゃん🎋柳緑花紅

92
初の黒井千次さん作品。喜寿の年に発表されたという青春純愛小説。共に伴侶を亡くした70を越えた男女、半世紀も前にお寺の境内で交わした口づけ。彼は言う「美しく歳をとったな僕のまわりにそんなふうに歳を積もらせた人はいなかった」彼女に薦められ買った携帯電話彼女へのメールの文章は全部ひらがなで「おあいしたいげんきになったしげこさんにはやくあいたい」なんて素敵なラブレターでしょうか。温かで清潔な空気を感じながら、拾ってきた葡萄の枝が根をつけ葉を繁らせていく場面はまさにお二人の姿と重なって感じられた。良い作品を読んだ2016/07/04

KEI @ No WAR ! In Ukraine peace!

47
著者初読み。情景が浮かぶ様な描写と自分の人生に「行き止まり感」を感じた主人公の心象を読むにつれ、著者はお年を召した方なのでは?と感じたが、正にその通りであった。老人と言われる年代になれば誰でもが感じる思いや、新しい事を始める戸惑いを感じと思う。その象徴は元上司の認知症と思われる姿だ。しかし主人公は重子と交流する為に携帯を購入し、葡萄の若木を庭に植える。老人の恋心の物語と思えたが、それに留まらず「その時を生きる」姿が鮮やかに切り取られていると感じた。葡萄が実ると良いな。静かな読後感だった。2018/09/04

あつひめ

31
人生の幕引きが近くなると、日々の出来事を愛おしく思うとともに美しくきれいにまとめたくなるんだろうか。数年ぶりの再会…心に秘めていた思い出…もう恋に落ちる条件そろい過ぎって感じだけどやはり長年生きているだけあって70年間の中のほんの一コマと言うようにあっさりとかわす術を身に付けている。携帯というものの文明の機器によって恋の形もずいぶんと変化した。顔の見えないメールは心の中を正直に伝えてしまう…あぁ、わかるなぁ。ある程度の年齢が来たら、自分の過去をこっそり消し去ることも必要になってくるんだろうなぁ。2011/09/12

tan

30
数十年の時を経て再会した70代半ばの恋物語。ただ会いたい、声が聞きたいというだけの行動を起こすことにも躊躇してしまう純情さが微笑ましく思えました。この先何か進展があればきっと嫌悪感を抱いてしまい、読まなければ良かったと思ったと思うのですが、この終わり方は淋しさを残しながらもこれからの日々が前向きになれそうな気がします。自分はまだこの年齢には少し遠いですが、重子のようにいくつになっても「素敵な女性」と思われるような年齢の重ね方をしたいものですね。2015/10/27

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