昨日の肉は今日の豆

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  • サイズ 46判/ページ数 292p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309039275
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

敗戦の喪失、感染症の混乱。反転する社会のなか、独り生き続ける人々が見つめるものは――。幻想、ミステリ、詩歌を自在に横断し、言葉と物語の極致へ。皆川博子最新作品集。

物語の女王が統べる幻想の王国へ

戦時下の日常と古代の戦乱が共鳴する「牧神の午後あるいは陥穽と振り子」、豆化症に罹った夫と暮らす老女の明日は……「昨日の肉は今日の豆」、花々の香りが戦火の記憶を呼び覚ます「香妃」、家に子供を奪われた叔母が覗いた夜の夢「Lunar rainbow」――

短篇・俳句・詩2


【目次】

内容説明

戦時下の日常と古代の戦乱が共鳴する「牧神の午後あるいは陥穽と振り子」、豆化症に罹った夫と暮らす老女の明日は…「昨日の肉は今日の豆」、花々の香りが戦火の記憶を呼び覚ます「香妃」、家に子供を奪われた叔母が覗いた夜の夢「Lunar rainbow」―世界の反転と喪失のなか独り生き続ける人々に一瞬の光が射す。短篇・俳句・詩27篇と書き下ろし短篇「ソーニャ 序曲」(『ジンタルス RED AMBER』番外篇)を収録。現世と彼方融け合う、幻想作品精華。

著者等紹介

皆川博子[ミナガワヒロコ]
1930年生まれ。72年『海と十字架』でデビュー。73年「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞後、ミステリ、幻想小説、時代小説、歴史小説等、幅広いジャンルで創作を続ける。85年『壁―旅芝居殺人事件』で日本推理作家協会賞、86年『恋紅』で直木賞、90年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞、98年『死の泉』で吉川英治文学賞、2012年『開かせていただき光栄です』で本格ミステリ大賞、同年日本ミステリー文学大賞、22年『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』で毎日芸術賞、二四年『風配図 WIND ROSE』で紫式部文学賞を受賞。一五年文化功労者、二五年旭日中綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

149
皆川 博子は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、短編小説&エッセイ&詩歌の最新作品集でした。著者、御年95歳の今も、執筆しているのでしょうか❓ https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039275/2026/01/27

雪紫

41
短編だけでなく、俳句や詩、連載完結したばかりの番外編までを抑えた未収録大量収録短編集。残酷で耽美、時折難解で突き落とされる、それでいて逃さない。編者の皆川さん愛が凄い・・・。表題作以外の好みは(え、これコロナ禍前ってホント!?)「薊と洋燈」「罌粟の家」 「川のほとり」 「『希望』」「陥穽と振り子」 「人形の家」「ソーシャル・ディスタンス」「ソーニャ 序曲」で。「人形の家」のインパクト強い・・・。2026/02/03

nyanco

28
皆川博子さんの短編集。あとがきの編集解説・日下三蔵氏の皆川愛が溢れている。「皆川博子の作品はすべてが新刊書店で買える状態であるべき」と、未刊行の短編を編集されてきた日下氏の皆川愛の熱量にあふれた短編集。 描写力が素晴らしく、耽美でリアルにはありえないような世界が目の前にパッと広がる。あっという間に皆川ワールドに落ちていく。 しかし、短編集、世界にぐいと引き込まれた途端、ラストはポーンと放り投げ出され、読者は戸惑う。え、なんだったの、あれ、さっきの場所は… けだるい午後の読書、堪能させていただきました。2026/01/29

秋良

24
「都筑道夫、山田風太郎、皆川博子の作品は、いつの時代も手に取れるべきである」と編集者後書きにある。彼らと同時代に日下三蔵がいてくれて良かった。どの短編も美しい幻想のベールの下に、踏みつけにされる者への眼差しや現実への反逆が見てとれる。分かりやすい癒しや共感を拒む、誇り高い絶望と言いたくなるこの感じ。耽美に溺れきらず、豆になった肉を雀に食べさせちゃうポップなバランス感覚を併せ持つのが好き。最後には書き下ろし、なんと風配図の続編で今も連載中。ぜひ完結まで頑張ってほしい。2026/01/03

rinakko

14
首を長くして待っていたけれど、これだけ纏まった作品集として手にすることが出来、本当に嬉しいし有難い。既読の作品も多い中、ただ美しいのではなく底知れぬ怖ろしさの滲む幻想、ますます凄みを増す老いの描写、戦争許すまじ…の筆致に、畏敬と感嘆が胸に溢れる。とりわけお気に入りは、「壜の中」や「夏を病む」「ララバイ」「『希望』」、表題作(タイトルが秀逸)など…。「人形の家」に出てくる人形の写真が『ゆめこ縮緬』の表紙に使われたものにそっくりで、とても好きな忘れがたい話になった。2025/12/10

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