BOXBOXBOXBOX

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  • サイズ 46判/ページ数 120p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309032467
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報




【目次】

内容説明

薄霧のたちこめる宅配所。粛々とはたらく作業員たちのあいだで、レーンに流れてくる無数の荷物を仕分ける安。一日中、ほとんど誰とも口をきかず、箱の中身を妄想することで単調な労働をやり過ごすうちに、箱の中身と妄想の「答え合わせ」をしたいという欲望が安を蝕んでいく。あるとき思いもよらぬ理由から、決して開けることの許されない箱の中身を覗きみることに成功すると、たしかにあったはずの箱が次々と消えていくようになって―。新時代の〈労働〉を暴くベルトコンベア・サスペンス。第62回文藝賞受賞作。

著者等紹介

坂本湾[サカモトワン]
1999年生まれ。北海道出身。2025年、本作で第62回文藝賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

82
宅配所で働く人たちを描いた物語。流れてくる箱を仕分けていく退屈で単純な作業をこなしていく日々のなかでぽっとわき出る欲望。霧が立ち込める作業所内のじめっとした空気感をずっと感じながらの読書時間。不気味だけどページをめくる手が止まらない一冊だった。2026/01/14

えんちゃん

63
ふー発表までに間に合った。芥川賞候補作。霧に包まれた集配所で流れてくる箱をひたすら仕分ける男女の群像劇。目まぐるしく視点が変わり、さらけ出すことのない個々の内なる感情を描く。不正規のしんどさとかそういう単純なのじゃなくて、何だろ、可笑しさとか狂気も感じられて、最後は別に暗くないという。計算された不思議さというかなかなか意味がわからなかった。今回はこれ一作しか読めなかったけれど選考結果が楽しみ。候補作なしとかつまらないことになりませんように。もしも該当作がなくても一番ましなのを選んで欲しい。2026/01/14

ヘラジカ

36
「社会の歯車」という言葉があるが、単純な見方をすれば、この作品は四人の登場人物を実際に巨大な機械(システム)の歯車に見立てているように読める。境界をなくし四者の感情や思考を敢えて混淆させ、更には時間軸や虚実さえも曖昧にすることで、まるで個人を超越した大きな存在の自我を読んでいるような気にさせてくれる。中盤までのそれこそ流れ作業的な無機質で単調な筆運びには閉口したが、後半の筆力たるや目を瞠るものがあった。2025/12/17

olive

35
「はぁー、しんどい」今日、何回この言葉をつぶやいただろう。別に不幸なわけじゃない。仕事もあるし、生活も回っている。それでも、ずっとしんどい。本書は、その“理由がわからないしんどさ”が壊れる直前まで放置された人たちの物語だった。箱を仕分ける宅配所。閾値を超えてしまった四人。読んだあと、「はぁー、しんどい」は軽くならない。しんどさに名前がつくと、それだけで少し拠り所になる気がした。芥川賞は逃したが、「とっつきにくい」「純文学はわからない」という本ではないと思う。私は好きだった。2026/01/16

Y2K☮

33
著者初読み。文藝賞を受賞したデビュー作にして芥川賞候補作。夢や虚構であってほしいけど、きっと宅配所労働の闇が描かれているのだろう。繁忙期の書店のレジ打ちもこれに近いものがある。やることは単純だが間断なく続き、ミスは許されない。しかも相手は物言わぬ荷物ではなく人間。あれを体験したら、お客様は神様なんて寝言は信じなくなる。黙って耐えるのが美徳みたい価値観を全否定はしないが、末端で働く者はもっと声を上げていい。俺たちが全員辞めたらお前らどうすんだ、カネさえ払えば何でも思い通りになると思うなよと。受賞を願います。2025/12/16

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