内容説明
コロナ禍の観光都市・京都に冥官“小野篁”が出現。ラーメン、フルーツサンド、京都水族館に金閣寺と、ご当地グルメに観光名所を堪能する道中、“紫式部”“二島由紀夫”て合流。巨大オオサンショウウオに先導されて着いた劇場では、閻魔大王像がマスクを求めて暴走、七千台のタクシーが蝟集、獄卒の牛頭シェパードと馬頭コリーがコーラスを熱唱し、地獄の修学旅行列車が爆走。そして閻魔の業鏡には、人類史開闢以来の死屍累々の罪業が映し出されていた…。
著者等紹介
古川日出男[フルカワヒデオ]
1966年生まれ。98年、『13』でデビュー。『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞、日本SF大賞、『LOVE』で三島由紀夫賞、『女たち三百人の裏切りの書』で野間文芸新人賞、読売文学賞を受賞。2016年、「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の『平家物語』全訳が話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
148
古川 日出男は、新作中心に読んでいる作家です。 今回の著者の新作は、橋本治や町田康のようなテイストですが、二人の作家程、振り切れていない感じでした。 著者は楽しんで書いていると思いますが・・・ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000661.000012754.html2024/07/16
さっとる◎
27
便利さがすごい。便利で効率的になった分の、余った時間はどこにいった。簡単な算数ができない。空いたところには別のものが入りこんで、また、私たちはそれを0にしようと頑張るのだろう。そんな時代に、要約しようとすれば結局全部を書き写す羽目になって、ボルヘスじゃないボルヘスの伝奇集みたいなものを生み出すしかなくなるような、0に近づくことを拒む本を読む。この本何だったんだろう。非効率にまた一から読むんだろう。そしてまた何だったんだろうってなるんだろう。そんな楽しいこといまだにしている私たちは、消されるわけにいかない。2024/07/28
くみこ
12
小野篁と紫式部、二島(三島じゃない)由紀夫が現代の京都に現れ、オペラでコロナを倒す。観光名所へ、グルメスポットへ、地獄の底へと移動しながら、疫病・戦争・虐殺といった人類史を高らかに歌い上げる?。三者で進行中のオペラ台本について著者自らが所感を述べ、コロナ禍の日常も綴られるという複雑なつくりです。カジュアルファッションの小野篁や、ヨガと英会話を嗜む紫式部は興味深かったのですが、読み手の力不足。古川さんの楽しい企みについて行けず、完全に置いてきぼりにされました。2025/08/06
えつ
11
うわぁぁぁあ…!!!とんでもなく意味がわからなかった…!!!最初から最後まで!!!ドウイウハナシナノカ、ダレカオシエテ…!!!2024/08/30
ムーミンママ
6
コロナ禍の日本 京都。。小野篁が出現?オペラ?部分は大変 楽しめたが。。理解出来ているとは言えないかな?汗2025/02/20