内容説明
モモ、19歳。安全な頭のネジの外し方もかわいい股の緩め方も人の愛し方も、いまだ全然わからない。
著者等紹介
日比野コレコ[ヒビノコレコ]
2003年生まれ。2022年『ビューティフルからビューティフルへ』で第五九回文藝賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fondsaule
15
★★★★☆ 『たとえば丸腰の人を前に防弾チョッキをきる必要はないから、モモとサンタの会話は必然的に、まるくてやわらかいロールパンを順繰りに手渡しするようなものになった』 サンタは星野の姉。 2024/03/30
そうたそ
14
★★☆☆☆ デビュー作「ビューティフルからビューティフル」へは、よく分からないながらも圧倒的な熱量に満ちた文章に惹かれてしまったのだが、デビュー二作目となる本作はその傾向を匂わせつつも、読んでみるとどうも過剰装飾に思える文章に終始しており、話の肝心要の部分は薄っぺらいというか、装飾を剥ぎ取れば、ほぼ何も残らないのではないかと思ってしまうような印象があった。怒涛の勢いで一気に読ませてくれる文章なら良いが、どうにもテンポも悪く、読むのに難儀した。2023/12/27
石橋陽子
11
卑猥な行動言動により不快感極まりなく私には合わない作風だと思い読了。がしかしその後考えるにつれ著者が訴えたい若者の叫びを少しだけ掴んだ気がしてきた。これは恋愛哲学なのではないか。何もかもが不安定なティーン時代、愛し方も分からない、自分も何者か分からない。身体から微量の血を流す事が趣味であり安心するという。誰も私の事を理解してくれないという思いから自販機のボタンを一気押しして出たものの如く相手を選ぶ。未来永劫安心だという絶対的なものを欲している十代。大人は皆そういった不安をくぐり抜け大人になってきたと思う→2023/10/03
まるよし
8
現代アートねぇ。世代が違うせいか、若者のほど走るエネルギーの捌け口が、私とは異なる。理解する小説ではなく感じろ!ということだと、分かってはいるのだが。 合わなかったと、それまで。2023/11/15
幸よ
6
表紙のポップさに惹かれて手に取ったが、私の苦手なタイプの小説(純文学?)で、150頁程なのに読むのにすごい時間がかかった。前半はネグレクトとか貧困、親の期待に潰される子供など、今の社会問題とか描かれてて興味持てたけど、後半はどんどん訳が分からなくなって行って、読むのがしんどかった。純文学の良さが分かる知的な人に憧れるけど、苦手な本は無理して最後まで読まず途中で止めれるようにもなりたい。2024/01/13