出版社内容情報
劉備も関羽も張飛も逝ったあとの蜀にやってきた姜維。諸葛亮孔明の遺志を継いで魏と渡り合うが、力及ばず、蜀は滅亡。起死回生を期すが……。悲運の智将を通して描く、「その後」の三国志。
内容説明
悲運の智将をとおして描く、その後の三国志。劉備、関羽、趙雲、諸葛亮…英雄たちが逝く―蜀はどうなる?
著者等紹介
塚本〓史[ツカモトセイシ]
1949年、岡山県倉敷市生まれ。大阪で育つ。同志社大学文学部卒業後、印刷会社に勤務しながらイラストレーターとして活躍。89年、「第11回小説推理新人賞」(双葉社主催)最終候補に残る。96年、『霍去病』(河出書房新社)で文壇デビュー。古代中国を舞台にした作品を多数発表している。『煬帝(上・下)』(日本経済新聞出版社)で第1回歴史時代作家クラブ作品賞、『サテライト三国志(上・下)』(日経BP社)で第2回野村胡堂文学賞を受賞。父・塚本邦雄創刊歌誌「玲瓏」の発行人も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Die-Go
46
図書館本。三国志の中でも屈指の勇将姜維伯約の生涯を描く。 全体的に薄い印象で心躍らず。★★☆☆☆2023/09/05
鐵太郎
26
三国志の蜀の国を支え途中で倒れた諸葛亮の「Last Son」であり、腐り倒れる蜀を守り切れなかった悲運の将、ということで、姜維はお気に入りの一人でした。塚本さんの新刊ということで、期待しつつ一読。 ──しかし、これほど主人公が受け身で熱情も責任感も無く生き、気がついたら老年にさしかかり最期を遂げる本だったとは。虚実取り混ぜてさまざまな人物を配していますが、とってつけたように現れ気がつくと退場してしまう。さっぱり魅力を感じられません。もう少し痛快なお話にできなかったのかな。2023/10/17
まさ
26
姜維の視点で彼の幼少期から亡くなるまで(後漢末の群雄割拠が淘汰されてきた頃から三国鼎立、そして蜀の滅亡)の動乱が描かれる。孔明の死去で三国志の物語は終幕という感じをどうしても持ってしまうけど、こうやって描かれることで、その後の世界が見えてくる。特に、魏と蜀の間で人の行き来が頻繁にあることが興味深い。地図を広げると、蜀という国が辺境の山奥にあることを感じてしまう。これでは"三国"というには国力に差がありすぎるのではないかな。2023/09/21
まえぞう
25
三国志の最後を彩る姜維の話しですが、一冊で生涯を描くのはちょっと無理ですね。同じ著者の趙雲伝もそうでしたが、三国志の有名な話しを追いかけてしまうので、姜維が活きてきません。この長さで書くのなら、絞り込む必要がありそうです。例えば、魏から蜀に引き込まれてしまう辺りを、孔明の策略と絡めて詳しくとかですかね。2023/08/01
読書は人生を明るく照らす灯り
21
姜維の話はほとんど知らなかったので、多くの学びがあった。諸葛亮がなくなってから、三国志の面白い話が盛りだくさんである事も学べた。2024/01/25