出版社内容情報
今、社会派からミステリーまで幅広いベストセラー作家・有吉佐和子が再注目されている。本書は本や書斎、原稿などの写真と単行本未収録小説やエッセイを収録し、作家の人と作品に迫る一冊。
著者情報
昭和6年、和歌山市生まれ。東京女子短期大学英文科卒。昭和31年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』など話題作を発表し続けた。昭和59年没。
内容説明
和歌山生まれ、外地育ち、20代デビュー、時代を先駆けたベストセラー作家の素顔。小学生で漱石、鴎外全集を読破し、17歳で堂々“読後随感”を綴る―。紀州、社会問題、芸道、歴史、女性の生き方、ミステリーなど多彩な著作と舞台紹介、発掘エッセイ、単行本未収録日記、脚本、小説「六十六歳の初舞台」を収録。
目次
1 有吉佐和子の本棚(幼少期に親しんだ本;“読後随感”17歳の読書ノートから ほか)
有吉佐和子の本 1(郷土和歌山を舞台に;芸道を描く ほか)
2 発掘エッセイ(わたしの読書法―娘とともに;伝統美への目覚め―わが読書時代を通して ほか)
有吉佐和子の本 2(エッセイ;ルポルタージュ ほか)
3 単行本未収録日記・脚本・小説(週間日記『華岡青洲の妻』に明け暮れて;某月某日 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
33
本棚をキーワードにして、作家・有吉佐和子を振り返る。父の赴任先のジャワで、病弱で学校を休みがちだった有吉は、社宅に備え付けられていた全集を片っ端から読破していく。慣れない外国暮らし、身体が弱く閉じこもりの日々、本を読むしかなかったのかもしれない、とはいえ小学生が漱石や鴎外の全集を次から次へと完読していくのは凄まじい光景だが、作家になってからの彼女の多彩な著作を眺めると、なんら不思議でもないのかもしれない。この幼少時の外国暮らしも、和歌山で生まれたことも、アメリカ留学も、(つづく)2022/11/08
紫羊
27
小学生で森鴎外や夏目漱石の全集や菊池寛、吉川英治、有島武郎などを読み、17歳で「読後随感」と名付けた質の高い評論を綴った、大変な読書家だった有吉佐和子。「恍惚の人」は社会現象になった。そして、突然の早すぎる死はショックだった。2023/06/13
栄吉
5
★★★☆☆ 【図書館】有吉文学の軌跡をおえる事が出来る。まだまだ一部だと思うがやはり魅力的な方だと感じる。2023/06/15
宮崎太郎(たろう屋)
5
有吉佐和子さんの魅力的なところのよく伝わる構成でした。本当に多彩なジャンルで活躍されたこと、あまりに短い作家人生のなか、これほどの著作を残されたこと。出雲の阿国はじめ作品を改めて読んでみたい 2022/12/01
mick
3
若くして突然死したのだと驚くが、その作品の数から怒涛の如き一生だったことがわかる。時代を感じさせるものもないものもあり、その作品の幅の広さを感じさせる。戦前の海外生活が与えた影響は大きいだろう。あらためて作品を読み直してみたい。2022/12/09