出版社内容情報
「来年の今日。俺たちは、ここで一緒に死ぬ。残された一年で、君の遺書代わりの小説を、俺が描く」 ミサキと鋭二の物語が動き出す。
内容説明
顔を持たない小説家と疫病神アイドルが出会って動き始める“物語の遺書”。
著者等紹介
武瑠[タケル]
2007年バンドSuGでのボーカル兼クリエイティブディレクターとしてキャリアをスタート。日本武道館公演を最後に解散以降、ソロプロジェクトsleepyheadを始動。個性派クリエイター集団akubi Inc.の代表として、音楽に限らず様々な広告や内装プロデュースを行うなど、その活動は多岐に渡る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チワ
8
幸せになってはいけないという呪いから鋭ニが解き放たれるには死ぬしかなかったのだろうか。 美咲が見つめ続けた死と生の痛みは鋭ニが背負って消えられるものだったのだろうか。 マコの死の責任を美咲一人で背負えるはずなんてないし、その人の一生を誰かが肩代わりすることなんてできない。でもその人の人生を共有させて救われせてほしいという気持ちはわかる。2022/03/14
栗林
1
著者の作品を読んだことはなく、音楽作品のファンというわけでもない。アイドル文学を読みたいと思っていたところに「疫病神アイドル」という文字が引っ掛かったので読んだ。でもこれは出ているアルバムをちゃんと聴かないと全部受け取ったことにならない読書な気がする。この手の作品――自死をしようとした女を途中で引き留める男の話はいくつかあるが、そのジャンルの中だと特に目立った物語ではない。どちらかというと、ラスト間近でステージに立ったミサキがMCで吐露した話の方が心に残った。アーティストが書いた小説だからかもしれない。2022/05/22