出版社内容情報
『竹取物語』の世界に生きる内気な姫さよと勝気な姫ごう。「物語の神」に反旗を翻した二人は、次々と物語の結末を書きかえてゆく!
内容説明
「男のための物語」をぶち壊して、「私たちの物語」を綴ろう。物語の神は言った、「男が中心に存在してこそ“正しい物語”である」と。そんな神の支配する『竹取物語』の世界に生きる内気な姫さよは、帝の后選びの場で勝気な姫ごうに出会う。自由を求め物語の神に反旗を翻した二人は、『源氏物語』『平家物語』『仮名手本忠臣蔵』『舞姫』『蟹工船』と、名作の世界に転生を重ね、女性が生きづらい物語を書きかえてゆく!
著者等紹介
雀野日名子[スズメノヒナコ]
大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒。ブラック企業に勤務しながらゴーストライター、ノベライズライターをし、小説執筆を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まこみん
61
本のあらすじや表紙から、楽しく痛快な話かと思っていたけれど、話が進んで章が替わっても、女である、さよとごうの生きにくさは変わらない。物語の神と称する男の神による「正しい物語」へ誘導。彼女達がどの登場人物になって転生しても、彼もまた地上に降りて同じく登場人物として彼女達を監視し貶めようとする。竹取物語から源氏物語、平家物語、忠臣蔵、舞姫、蟹工船を経て現代へ。サイトの「KAMIのおすすめ広告」表示拒否したその先にはまた新たな戦いが…!?2022/02/13
雪紫
45
男尊女卑主義な物語の神による男性優位の古典改変。だがそれに気付いた女性キャラ2人が抗うたびに様々な古典改変に転生されることに・・・。最初はコミカルに書かれつつももはや意地な物語の神はどんどん陰湿になっていくし(しかも話進むごとに男キャラにもその影響が出てると言うのが)、抗っても何度も転生される2人が悲劇に・・・。不死身な神とラストと言い、現代まで続く男尊女卑、懐古主義のマイナス面の縮図なのは皮肉なのか。互いに嫌がろうが灯は消えやしない。とりあえず物語の神は某メフィスト賞受賞作の<創造主>と勝手に戦え。2026/05/26
あっ!chan
42
初読み作家さん。昔から続く男性上位の社会、特に物語の上では圧倒的に男性が主役...そんな考え方に一石も二石も投じる考えを、古今東西の著名な作品の主役を男から女に変えて「正しい物語」にしたらと、一種のパラレルワールドの世界を描いた斬新な構成で、思った以上に面白かった。ただ主人公の二人の女性の動きが、作者の言いたいことを体現するので、わかりにくいところもあって、共感するかは別問題かも....最後の最後にちょっとしたネタばらしでスカッとしたような....2022/08/03
rosetta
31
★★★☆☆物語の登場人物が本の外にまでリンクするエンデの『果てしない物語』みたいな話かと思ったらそこまで凝った造りでもない。男尊女卑でマチズモの物語の神とやらが、自由と自立を目指して物語を書き換えようとする二人の姫を徹底的にイビル話。『竹取物語』『源氏物語』『平家物語』『忠臣蔵』『舞姫』『蟹工船』の物語をそれぞれ男女を入れ替えたりしてシミュレーションするかのよう。二人の姫の転生物とも読める。しかしあまり女権主張がしつこく繰り返されると物語と言うよりもプロパガンダみたいに思えてきてシラケる。2022/01/17
信兵衛
29
ユニークでユーモラスな物語かと思って読み始めた本書、実は長きに亘り女性は虐げられてきた、男性はそれを傲慢にも当たり前のこととしてきたという批判を込めた作品かと、気が付いた次第です。2021/11/25




