出版社内容情報
学校に通えなくなった小学六年生のほのか。たどりついた古い図書館で出会ったのは――。第1回氷室冴子青春文学賞大賞の傑作小説。
内容説明
いじめがきっかけで学校に行けなくなった、小学6年生の火村ほのか。たどり着いたおんぼろ図書館でみどり色の司書、謎の少年、そしてたくさんの本に出会い、ほのかの世界は少しずつ動き出す!こころを彩る感動の物語。世界一美しいラストが、あなたを待っています。第1回氷室冴子青春文学賞大賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寂しがり屋の狼さん
177
帯が辻村深月さんヽ(*´∀`)ノ♪読んでみて納得しました。3つの選択肢の中で3番目を選んだ『ほのか』の決断に胸が痛んだよ(*T^T)【図書館の自由に関する宣言】…『子どもの行き場をなくし、追いつめろというのですか?』イヌガミさん素敵です(*^.^*)2020/01/05
へくとぱすかる
169
タイトルから受ける印象とまるでちがって、不登校、いじめ、人間としての成長など、6年の転校生火村ほのかの1年を、最後まで夢中になって読みきった。学校・教室は、ひとつ間違えると、最悪の場所になってしまう。自分の居場所を発見し、自分を処遇することのできた彼女は幸運だったと思う。いつまでもそのままではありえないとはわかっていても。しかし学校が地獄のような場と化したら、自分が壊れるまでガマンせずに、そこから逃げてもいいはずだ。イヌガミさんと次長、織田先生との場面が忘れられない。大人の都合と言い訳こそ原因なのだ。2022/03/28
ほんわか・かめ
121
イヌガミさん、カッコいいです。偽善者ほど言葉が多くなるものです。多くを語らず、守ってくれる。対等に見てくれる。「どうだ、生きている間は読み放題だぞ」この言葉いいなぁ。スタビンズもなかなかいい青年に成長してたので嬉しかったです。2020/02/20
akiᵕ̈
100
転校先でいじめに遭い学校に行けなくなった6年生のほのか。学校へ行くフリをしてたどり着いたのはおんぼろ図書館。そこには体の半分が緑色をした司書のイヌガミさんや、謎の少年スタビンズと一見風変わりな人たちが。図書館に通い交流していく中で色々な本と出会い、視点が変わり一歩踏み出していく。イヌガミさんがほのかにかける言葉は、自分の居場所の見つけ方や、人との関わり方を優しく諭してくれる温かさに満ち溢れていた。ラストのスタビンズのプレゼントには、にんまり♡2020/07/18
☆よいこ
91
YA。児童書。6年生2学期に転校した学校で酷いイジメにあい、ほのかは学校から逃げ出した。毎朝ランドセルを持って家を出るが行き先は図書館。図書館には顔に緑色のアザがある「へびおとこ」がいたけれど、毎日やってくるほのかを「ショーネンヒッコー君」と読んで本を紹介してくれた。▽誰にでも居場所が必要。たくさんの本が登場して読んでて嬉しかった。読書は共通言語になりうるし、心を救うことができる。なによりほのかが勇気を持てたことが嬉しい。▽おすすめします。2020/07/04