出版社内容情報
時代と言葉に生命をかけた歌謡界の巨星、最後のメッセージ。移りゆく時代を思い、人間の真の生き方に触れる感動のエッセイ72篇。
内容説明
時代を見つめ、人を愛し、言葉を慈しんだ歌謡界の巨星、最後のメッセージ!
目次
第1章 めぐりゆく季節
第2章 風と光を感じて
第3章 愛しい人間の愛しいいとなみ
第4章 この広い空の下で
第5章 昭和の歌とその時代
第6章 日本人の忘れもの
著者等紹介
阿久悠[アクユウ]
1937年、兵庫県淡路島に生まれる。明治大学文学部卒業。作詞家として日本レコード大賞ほか、数々の音楽賞を受賞。作詞した曲は五千曲以上におよぶ。作家として、1982年『殺人狂時代ユリエ』で横溝正史賞、2000年『詩小説』で島清恋愛文学賞を受賞。1997年、菊池寛賞受賞。1999年、紫綬褒章受章。2007年8月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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沈丁花
4
東京新聞とスポーツニッポンに連載されたエッセイをまとめたもの。今まで怪物阿久悠というイメージだったのが、人間阿久悠の部分を知ることができた。冬生まれなのに冬嫌いで春を待ちわびるところが、冬を夏に春を秋に置き換えると、そのまま自分にあてはまり、その切実さに大いに共感した。しかもそれが何度か出てくるのだ。5章は70年代歌謡曲にまつわる、最も脂の乗り切っている頃の話で、ワクワクする面白さ。オヤジの繰り言みたいな話もあるが、総じて親しみを感じる読後感だった。2025/10/06
Natsuhiko Shimanouchi
2
二千年代、阿久悠60代に新聞に連載したエッセイを纏めたもの。60代が見えて来たのもあり先輩が何をどう感じていたのかという興味で読んだ。青春時代が清貧の時代であった世代。2018/01/28
K
1
普段からとりとめもないように思えることにも心のアンテナをのばしているから、短い言葉の中にあれだけの時空間とひとの思いを詰め込んだ物語のような詩が書けるのね。2021/05/05
なかすぎこう
0
あらためて阿久悠の作った曲の広さがわかった。あまりに有名な歌が多くて、彼は天才だ!と思ってしまった。でも今、それらの歌を改めて思いだすと、やはり昭和だ。 昭和の汗となみだと恋と青春か・・・。 時が過ぎ、わたしもこれらの歌をかっこでくくるようになった。昭和のこころだな、と。 三十年ぐらい前にはその真っただ中にいたような気がする。すごく好きで。 でも、今、時代は離れて行ったな。わたしのような音楽に疎い者でも思う。2017/11/27
タコチュウ
0
人と時代を眺め、作詞を通して時代とその先を切り取った人の話。多くの人は自分の目でそれらを見ることができない。2024/09/22




