出版社内容情報
戦前の華族社会を舞台に、男爵令嬢・比佐子と「伝説の宝石」をめぐるミステリーを描く。大人気脚本家がおくる渾身の小説デビュー作。
内容説明
一九三二年夏、台湾からの帰国の船中で、秋島男爵の令嬢・比佐子は密航していた少女・ユキと出会い、謎めいたサファイアを譲られる。帰国後、穏やかな学園生活に戻っていたのだが、ユキとの運命的な再会が、比佐子を巨大な陰謀の渦に巻き込んでいった。サファイアをめぐる虐殺事件、見え隠れする関東軍、戦争の暗い影、友人で陸軍将校の吉岡たちの力を借りて、比佐子は真相に近づくのだが…そして比佐子に待ち受ける恋の結末は?時代に翻弄されながら、懸命に生き抜く比佐子と仲間たちの活躍を描く!
著者等紹介
荒井修子[アライシュウコ]
日本大学芸術学部卒業後、ドラマ制作会社を経て2001年脚本家デビュー。「島の先生」「マザー・ゲーム彼女たちの階級」「ツバキ文具店」等のヒットドラマを多数手掛ける。オリジナル脚本の評価も高く『蒼玉の令嬢』が小説デビューとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キンモクセイ
10
15歳の好奇心旺盛で大和撫子の対極にいる比佐子。比佐子の家は、男爵の爵位を与えられた勲功華族、いわゆる成り上がり。父の貿易の仕事で台湾に同行した帰りの船で密航者の少女ユキと出会う。陸軍所属の青年、吉岡や台湾人の楊さん。彼ら4人を引き合わせたのは澄んだ青い輝きの蒼玉。何かと世話を焼いてくれた吉岡さんの好意を15歳の少女には兄貴分としか届かないのが大人目線だと残念に思う。比佐子は、「何があっても私は自分の幸せは自分で決める」ユキは、「人生はどう生きるかも大切だけど、誰に出会うかも大切」この時代の女性は逞しい。2019/01/23
豆大福
9
生まれも育ちも違う2人の少女の物語。 もう少し2人の人生を長く描いて欲しかった。 2018/01/10
ゲルダ
1
蒼玉につられて。久々にちゃんと華族の令嬢らしいお話を読んだ気がします。言葉づかいも綺麗だったし。吉岡さんが素敵なキャラクターだったのでとてももったいない。。残念。2023/01/16
とし
0
面白かった。今の日本も大丈夫かと思う事が多いけど、流されて生きてきてしまったから、気骨ある彼女達のように生きていけるかなと自分が心配。2019/12/23
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