出版社内容情報
甘くも苦い不倫の愛をうたい、“恋愛歌人”の名を不動のものにした、俵万智28歳から34歳までの作品を収める伝説の歌集。
内容説明
甘くも苦い大人の恋…至上の恋愛歌。
目次
だあれもいない
湿原の時間
資本主義の街角
ぬるきミルク
ロダンの手より
トースト
晴れ女
スモーキーマウンテン
記憶のカーブ
天の鋏〔ほか〕
著者等紹介
俵万智[タワラマチ]
1962年、大阪府に生まれる。85年、早稲田大学第一文学部卒業。86年、作品「八月の朝」五〇首で第三二回角川短歌賞を受賞。87年、第一歌集『サラダ記念日』を刊行。同書で第三二回現代歌人協会賞を受賞。他の歌集に『プーさんの鼻』(第一一回若山牧水賞)など。また、評論『愛する源氏物語』(第一四回紫式部文学賞)など、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まぁみ
23
朝からつい手にしちゃった。バレンタインディだからね♥️とは言っても…我が家の men's にチョコの準備を忘れた阿呆です😅一日遅れで許してもらおうと思います🤭新装版をDLしておいた本書は(単行本を既読)第三歌集です。改めて読んでみて、愛の力というか愛って凄いな、と感心しきり。万智さん28歳から34歳までの愛の数々と戦いの数々。/言葉にはならぬ思いを日々こぼすエリカ小さき花を落として/せり、なずな……七つの草に忍ばせて伝えてみたき言の葉がある/缶ビールなんかじゃ酔えない夜のなか一人は寂しい二人は苦しい2024/02/14
おはぎ
18
『チョコレート革命』とはいうものの、甘いミルクチョコレートではなくて苦味の強いハイカカオチョコレートの革命だと思った。道ならぬ恋を描いた歌が多いけれど、個人的にはそれら以外の歌に刺さるものが多かった。〈死というは日用品の中にありコンビニで買う香典袋〉〈大木となって立ちたき思いあり我の両手を奪いあう子ら〉〈スリッパの右と左を間違えたような感じに響くサヨナラ〉2022/08/31
zel
10
圧倒されました。 大人の恋、いえない恋、海外のことがテーマです。 何気ない一瞬や思いのことばに こちらまでときめいたり不穏になったりしました 【digital library】2024/10/05
江藤 はるは
10
どんなチョコレートよりも甘く、そして苦い一冊。2020/01/31
石嶋ユウ
9
歌人、俵万智の三作目の歌集。 男女の許されざる恋模様や、作者自身が訪れたという場所を題材にした連作短歌が収められている。 苦い恋の数々が切実に描かれていて、思わず心が揺さぶられる。それと並行して描かれた日本ではない異国の地での人々の日常もまたリアリティを持って心に迫る物がある。個人的に特に印象に残ったのは「十七歳」で、青春が持っているの勢いに心を動かされた。 感情が大きく動かされるようなそんな歌集だったと思う。2022/03/03