出版社内容情報
32歳のキャバ嬢あさ美、ゴミ屋敷に住む蓬來さん、シェアハウスで暮らす譲二と唯。人々が織り成す住居と人生を巡るオムニバス小説。
黒野 伸一[クロノ シンイチ]
1959年神奈川県生まれ。2006年、『ア・ハッピーファミリー』で第1回「きらら」文学賞を受賞し、作家デビュー。2011年刊行の『限界集落株式会社』はNHKで2015年にドラマ化され、話題に。
内容説明
キャバクラ「濱乙女」ナンバーワンキャバ嬢あさ美、ゴミ屋敷で暮らす蓬莱のおばあちゃん、シェアハウスで出会った譲二と唯…。高齢化や待機児童など、様々な問題の中で生きる人々を描いた、心温まる連作長編。
著者等紹介
黒野伸一[クロノシンイチ]
1959年神奈川県生まれ。2006年『ア・ハッピーファミリー』(文庫化時には『坂本ミキ、14歳。』と改題/いずれも小学館)で第一回「きらら」文学賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
96
元銀行員で今はキャバ嬢のあさ美さんを中心とした連作短編集。短編のそれぞれの登場人物がつながり、他の話でその後も知ることができおもしろかった。建物の「家」の話というよりは「家族」の話。みんなうまく収まっていくようで、読後感はすっきり。2019/01/24
ゆみねこ
80
元銀行員のあさ美は、濱乙女というキャバクラに転職。人あしらいの上手さでNo.1のキャバ嬢に。あさ美の家さがしが主軸ではなく、家をめぐる連作で、人物がつながる面白さ。空き家問題・保育園の建設反対・ブラック企業・子供の教育環境等々、結構重たい問題も絡めながら、とても面白く読めました。横崎市が舞台だけど、わざわざ仮名にしないでも良かったと思いました。2017/03/03
Yunemo
73
何となく違和感が残ったままに。登場人物が皆、善人過ぎて。各編その状況であれば、ドロドロ感が滲む展開になってしまうのでは。もう一つ、わざわざ仮名にしなくてもいい地名、よけいに頭の中の状況設定が混乱する結果に。とは言っても、本作品に脈打つ源泉、人の痛みがわかる、他人の気持ちを慮ることができる、これだけでも充分幸せな人生を歩めるんだ、この点につきます。それにしても58歳の父親が女装趣味、痛すぎます。と思って読み進む間にそれも有りかな、なんて想いに変化して。表題の家さがし、というよりも生き方さがしなんでしょうね。2017/02/05
ぶんこ
71
居そうで居ないだろうなと思われる普通の人たち。50代後半のサラリーマンの父が女装して出勤。30代後半の娘は銀行員からキャパ嬢へ。これだけ聞くとギョッとしますが、読んでいる時は普通の光景に思えるから不思議。思い切りの良い家族です。空き家になっている実家、ゴミ屋敷、ホームレス、パシリ、シェアハウス、保育園建設反対運動等々、世情が反映されていて、妙に納得しながら読んでいました。内容には重い問題もあるのに、淡々と感じるのも不思議。2017/06/02
たーさん💎💎
56
初読みの作家さんでした~(^∇^)読メで、感想読んだら読みたいな~と思って図書館に行ったら丁度あったので読めました。面白かったです。6話話があるのですが、全部登場人物が、繋がってて良かった♪次々と読めましたよ。キャバ嬢のあさ美のお話だけどあさ美にまつわる人が順番に話に出てきて、この話はあの人の話だったのか~(^∇^)ちょっと読み直したりして楽しめました♪オススメでーす!2017/04/19