出版社内容情報
カルト教団・宇宙神瞠会は解散し名を変え穏健派に転じたはずだったが、一部の信者が聖戦=テロの準備を進めていた……シリーズ4弾!
【著者紹介】
81年千葉県生。鮎川哲也賞佳作入選『理由あって冬に出る』でデビュー。魅力的な人物や精緻な物語で注目を集めている。『ダチョウは軽車両に該当します』『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』等多数。
内容説明
早朝の東京を恐怖に陥れたテロのあと、解散に追い込まれたカルト教団「宇宙神瞠会」。その残党の中に革命を起こそうと地下活動を続ける強硬派「十字軍」がいた。海月警部&設楽刑事が行方を追うなか、準備がととのったある日、彼らは史上最悪の同時多発テロに向けて動き出す…。
著者等紹介
似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第十六回鮎川哲也賞に佳作入選し、創元推理文庫でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
115
なぜか勝手にシリーズ完結編かと思っていたがまだまだ続くみたい。大風呂敷広げすぎな気がしなくもないのだが、まあ、いいか。もう少し付き合うよ。2016/08/12
ダイ@2019.11.2~一時休止
112
宗教テロの続き?。って事でその2同様に何気ない行動で未曽有の大惨事は回避されていく・・・って感じがイイ感じ。2017/08/26
mocha
104
3巻が後味悪くて、もう読むのやめようかと思ったけれど、今作は面白かった。海月警部がいつになくお仕事できていて、かっこいいところもあったのがポイント高い。設楽君もいつも通り満身創痍で可哀想な立場ながら、天使はちゃんと見ているんだと思えて救われた。とてもスピード感があって、気持ちが早って読むのがもどかしくなる。ここで引き起こされるような恐ろしい犯罪が絶対に起きないという保証はない。なんて考えてたら、例によっておふざけ100%のあとがきで脱力。2016/02/25
巨峰
88
テロリスト化した新興宗教の残党が今回の相手。そしてそこに絡む殺人鬼「名無し」の存在が話をややこしくする。それにしても海月警部の洞察力は今回も冴え渡る。そして結構非情。ハードボイルドです。今回の大きなテーマである列車テロはそれなりの武装集団ならいつでも実行できそうでこわいです。まさに今そこにあるかもしれない危機。戦力外というのは通常戦力外という意味で、どうも特別戦力の意味に思えてきました。エピローグまで、切れがあって中々楽しめた。表紙にまどわされずに手に取る読者が増えることを祈ります。2018/09/30
ちはや@灯れ松明の火
79
都民への面白トピック提供を公務だなどと思いたくない。ホームから線路に落ちた警察官、UPされたコント風味の危機一髪、電車は急には止まれない。人が人の上下に人を造る腐った社会に破壊のスゝメ、呆気なく転落人生にポイント切り替え転轍機。まもなく恐怖の八日間が到着致します、都民の皆さまは自爆テロにお気をつけ下さい。警察・殺し屋・テロリスト、車内への危険物持ち込みも走行中の移動もやむなし特殊事態。善良なる市民の日常が通常ダイヤで安全運行できるよう、拳銃を携えヒヨコの防犯ブザーを備えた天使がどこかの電車に乗っている。 2016/02/28