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小川洋子の陶酔短篇箱

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  • サイズ B6判/ページ数 361p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309022468
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0095

出版社内容情報

河童、猫、牧神、鮫、鯉……。動物、生き物たちと人間たち。選び抜かれた16本と小川洋子のエッセイが奏でる究極のアンソロジー集!

【著者紹介】
岡山県生まれ。早大卒。1991年「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、第1回本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞を受賞。

内容説明

魅惑の16本と小川洋子のエッセイが奏でる究極の小説アンソロジー集!

目次

河童玉(川上/弘美)
遊動円木(葛西/善蔵)
外科室(泉/鏡花)
愛撫(梶井/基次郎)
牧神の春(中井/英夫)
逢びき(木山/捷平)
雨の中で最初に濡れる(魚住/陽子)
鯉(井伏/鱒二)
いりみだれた散歩(武田/泰淳)
雀(色川/武大)〔ほか〕

著者等紹介

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。88年、「揚羽蝶が壊れる時」で第7回海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。91年、「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞。2004年、『博士の愛した数式』で第55回読売文学賞、第1回本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で第32回泉鏡花文学賞、2006年、『ミーナの行進』で第42回谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

372
創作者でもありアンソロジーの名手といえば、立ちどころに思い浮かぶのは『黒魔術の手帳』をはじめとして『毒薬』、『秘密結社』へと続く一連の手帳シリーズの澁澤龍彦だろう。あの博覧強記には並ぶものがない上に、文学に対する傑出した慧眼の持ち主であったから。小川洋子さんもまた、創作者であると同時に優れた読み手でもあるようだ。ただ、アンソロジーということになると、「あとがき」でもご本人はご満悦のようなのだが、私にはどうも今一つピンと来ない。テーマ性に欠けることに、その最も大きな原因があるのではないかと思うのだ。2018/06/12

ちょろんこ*勉強のため休止中

153
短編集ではなく短編箱なのだ。小川さんがセレクトした渋くて奇妙な作品が箱の中にきっちり詰められて、お互い作用しあって不思議な味わいを醸し出していた。何が起こっても殆ど怒ったり動揺することなく、閉じられた世界の中を突き進んでいく登場人物達が多い。巻き込まれ型というよりも、あるがままを受け入れてしまうのだ。小川さんの後書きが各話に添えられていたが、それ自体が解説というよりも独立した物語になっていた。独特の雰囲気を味わうタイプの本。読み手を選ぶ短編集だと思う。『雨の中で最初に濡れる』が好き。題名からして魅力的。2014/03/18

紫 綺

144
小川さんが陶酔し、集めた魅惑の16短編。いずれも数々の賞を持つ名だたる作者ばかり。それぞれに様々な想いはあるものの、結局小川さんのエッセイが一番楽しめたのは私だけだろうか・・・。2015/10/18

藤月はな(灯れ松明の火)

90
最初はクスリと笑えるものばかりなのに最後に近づくにつれて夢から覚めないのではないかと思う心許なさを覚えさせる短編が詰まったオルゴールのような作品集。「雀」は確かに可愛らしい話だし、「外科室」は何度、読んでも忍ぶ恋の凛としたエロスが素晴らしい。「五人の男」は蛇好きな私としては大変な事が書かれているのに顔がデレデレしちゃいます。しかし、最愛の亡き夫が徐々に朽ちながらも帰ってくる「流山寺」の切なさが身に沁みる。「行方」は曇天の砂浜で風に身を飛ばされそうな心許なさを味わってこちらも静かな不安を抱くしかない。2016/08/30

chichichi

73
小川洋子さんが「陶酔」をテーマに選び抜いた短編を集めた不思議な一冊。はじめましての作家さんが多く、この機会が無ければ出会うことがなかったかもしれない作品を読めるのはアンソロジーのいいところ。どれもこれも小川さんぽさの漂うお話なのですが、正直嵌れず流し読みしてしまうお話もありました。が、そのお話一つ一つに小川さんが解説エッセイをつけてくれてるのでそれ読みたさに最後まで進む。川上弘美さんと武者小路実篤さんが好みでした。2015/10/09

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