内容説明
年齢なんか、考えることはない!老いてますます人生を愉しみ、遊びを極めた作家の達人的生き方、40篇。
目次
第1章 人生、楽しむこと(何一つ無駄ではなかった;人生、楽しむこと ほか)
第2章 おかしな友人(おかしな友人;夜なかに、叫ぶこと ほか)
第3章 死ぬの生きるの騒いでみても…(死ぬの生きるの騒いでみても…;私の葬儀の進行役も私 ほか)
第4章 老いる時は老いるがよし(人生のことを語りたい;老いがもたらす功徳 ほか)
第5章 人生の夕映え穏やかに(我々の会食;ルーアンの思い出 ほか)
著者等紹介
遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923年東京生まれ。慶應義塾大学仏文科卒業。55年「白い人」で芥川賞、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、79年『キリストの誕生』で読売文学賞、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。95年文化勲章受章。96年9月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よし
5
初めは、ダンス・英会話・カラオケと「老いてこそ遊べ」を精力的に行動する楽天家の運筆。それがだんだん、老いの寂しさや哲学的思索に深まっていく。「老年の心境」がこれでもかと綴られ、考えさせられる。「あなたの死にもかかわらず、世界が相変わらず同じ営みを続けているのだと思うと悲しくないだろうか。」とか、「良寛の言葉に倣って<老いるときは老いるがよし>という言葉を老人に贈りたい。」「みんな老いた。君も老いたろう。しかし思い出は皆の心にある。」など、モンテニューのエセーに通じる。「人生の夕映え」「日暮れて道遠し」!2017/04/19
ドル箱
5
遠藤周作故人作品感想。老いてますます盛ん=老黄忠で短編を綴っております。この方、カトリックの方でその関連書籍をたくさん書いておられます。曽野綾子と同類のタイプだが曽野綾子ほどハッキリ言わない方ですがおとなしいタイプではない。遠藤周作の人生は「やはり、上手く、生きた」のでしょう。214p「お前が長い間、見舞いにこなかったことを苦しむ必要はないのだよ」そうだな、でも、遠藤周作よ!お前が亡くなる前にどれだけの見舞い客が訪れたか、それこそ星の数ほどだろう。やはり、上手く、生きた遠藤周作文学全集全15巻を読みながら2013/04/30
BebeCherie
1
It is good to get old!! This surely makes me think so! 2017/03/27
シャーリー
1
読後気持ちが楽になったような気がします。肩の力を抜いて人にも自分にもやさしく生きていく生きかたを教わったような感じです。2013/05/07
ようこ
0
仕事をしっかりしつつ好奇心いっぱいでたのしみをどんどん見つけて行動にうつす生き方に拍手。こんなふうに生きていきたい。人生の後半について、秋のような寂しさを穏やかに語るのもなかなかいい。 「今ぼくが無駄にしていけないのは、ぼくが味わった苦しみ、ぼくが他人に与えた苦しみだった。」我々の人生のどんな嫌な出来事や思い出すらも、一つとしてありはしない。2024/06/09