内容説明
韓国で千人以上の孤児を育てたもうひとりの「白磁の人」の真実。植民地下の韓国で見知らぬ子らのために身を捧げた男は、帰国のあと、数百人に迎えられて韓国に戻った―曽田嘉伊智の数奇な生涯をはじめて歴史に甦らせて、日韓交流の原点と魂のありかたを問う感動の書き下ろし。
目次
序章 夏隣
第1章 五月雨
第2章 衣更
第3章 初雪
第4章 青嵐
終章 惜春
著者等紹介
江宮隆之[エミヤタカユキ]
1948年生まれ。『経清記』で第13回歴史文学賞受賞。『白磁の人』で第8回中村星湖賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ryuji
5
★★★★☆戦前、韓国孤児たちの養父となった曽田嘉伊智(ソタカイチ)氏を描いた本。私もこの方のこと知らなかったし、日本人でも知っている人はほとんどいないのではないだろうか・・。(横道に逸れますが・・)残念ながら戦後これだけの時間が経ているのに未だに反日感情は根強い。日本による韓国併合については様々な意見があるので一概には言えないが、それが現在の反日感情の元になっていることを日本人は理解すべきと思う。また日本人の中にも未だに差別的に見る人が多いことも事実。これは政治で解決出来る問題はではないだろう。2013/06/22
テクパパザンビア
4
俵万智さんの書評で読んだ本。曽田嘉伊智、瀧子さんの存在さえ知らなかった。「民族と民族とを結ぶのは政治や思想ではなく真心のみです」隣国韓国とは仲良くケンカしながらも互いにリスペクトして仲良くやっていきたいモンです。2015/11/18
しのさん
1
親戚の方の紹介されて読んでみた。戦前の韓国で故事を育てた曽田さんのことを知っている人は少ないだろう。キリスト教関係者なら多少は知られているのかも。こんな生き方をした人もいるのだなあと感心した。2013/07/31
ミネチュ
1
「韓国孤児の慈父」と呼ばれた曽田嘉伊智についての小説。 小説と言っても大まかには実話。 曽田嘉伊智は植民地時代の朝鮮で、朝鮮人孤児を育てた人だそうです。2013/07/22
ノンノン
1
どう表現すればいいのか…。2013/06/16