内容説明
“あなた”と“私”は入れ替え可能?小さかろうがなんだろうが希望は、希望。
著者等紹介
松田青子[マツダアオコ]
1979年兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
431
松田青子は初読。そればかりか、つい先ごろまで名前も知らなかった。初読の第一印象は「軽やか」、「クール」といったところ。対人や周縁の環境からは常に距離が置かれている。「個」は、あえて声高に主張されることはなく、そのようなことは問われないかのようにも見える。文体は、同人誌のそれのようで、良くも悪しくも素人っぽさを残す。限定された対象に発せられたメッセージだとも言えるだろう。それが、読者層をある程度固定化させているのだろうが、その殻を突き破った時、新たな地平が開けるのか、それとも平板化するのか。未知の魅力あり。2016/10/12
風眠
152
本を開いて、まずパッと思ったのは「何だか見た目がオシャレっぽい」ということ。表題作の章立てが、あるオフィスビルのエレベーター表示のイラストになっていて、2Fなう的な感覚になれるしかけが面白い。ひがみ全開の『ウォータープルーフ嘘ばっかり!』と『ウォータープルーフ嘘ばっかり!じゃない』の二篇が最高だった。アラフォー女子の不毛な抵抗が痛々しくて可愛くて、それでなんか、なんだか、おかしい。シュールだけどコントみたいで、どうでもいいような、よくないような、そんな会話に気づけば巻き込まれてる。こういうの嫌いじゃない。2013/04/01
なゆ
130
うお~、なんだコレへんてこ面白い!!とあるオフィスビルで働く人々のありふれた風景なんだけど、名前はアルファベットで記号みたいだし、ひとすじ縄では読めない感じ。脳内に〝?〟やら〝!〟やらチカチカさせながら読み進むと、面白いように見えてくる法則やら関係性。オフィスのあるあるもいっぱいで楽しめる。それぞれの本音のつぶやきには、なかなか鋭いあれやこれや。話のリズムといい清々しい潔さといい、すごいなあ松田青子さん!3つの話の間の、箸休め的文章?コント?「ウォータープルーフ嘘ばっかり!」がこれまた面白すぎ★2013/05/16
ナイスネイチャ
124
図書館本。なんなんだ!?今まで読んだことがないこの世界観。どんな作品?と聞かれても説明できないし、オススメもできないかな。ただ好きですはまります。働く女性目線の部分があり、現実こんな感じなのかなぁと。2014/07/05
❁かな❁
108
『嘘ばっかり!嘘ばっかり!ウォータープルーフ嘘ばっかり!』お気に入りさん達が感想に書かれている謎のこの言葉ですごく読みたくなりました(笑)数ヶ月前に図書館に予約してやっと順番がまわってきました!松田青子さんのデビュー作!本当に斬新で面白いです!皆さんが謎の言葉を言いたくなる気持ちがわかりました(笑)中短編3編とかなり短編のまるで漫才やコントのようなやり取りのウォータープルーフ嘘ばっかり!シリーズ3編です。リズム感がよく面白かったです!登場人物がA田やB田やC村って感じなので少し戸惑いますがすぐ慣れます♪2013/09/03