内容説明
堀口剛蔵の弟、参蔵は生来の嘘つき、それも他人のために虚言をはく、という性癖を持てあましながら、漂うように戦後を生きてきた。参蔵は剛蔵の妻・美那に思いをよせる。美那は自死した剛蔵を許さない気丈な女だが、やがて自らも悲劇的な末路をえらぶ。悲しみはどこまで続くのか。
著者等紹介
小嵐九八郎[コアラシクハチロウ]
1944年秋田県生まれ。早稲田大学卒。1986年、小説家としてデビュー。1995年、『刑務所ものがたり』で吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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