内容説明
今、なぜ吉行淳之介なのか?性を通して人間の本質を追究し、文壇の第一線を歩み続けた作家・吉行淳之介。ダンディズムの奥底にあるしたたかな色気と知られざる魅力。その作品と人物像の行間を炙り出す渾身の書き下ろし。
目次
吉行淳之介とは何者?
やわらかい約束
病いと健啖
生い立ちと青春
戦中と戦後
作家への助走
第三の新人
半達人
闇のなかの祝祭
「暗室」前後
「夕暮れまで」の完結
幕引きの余韻
著者等紹介
村松友視[ムラマツトモミ]
1940年、東京に生まれる。慶応大学文学部哲学科卒業。出版社勤務を経て、文筆活動に入る。1982年、『時代屋の女房』で第八七回直木賞、97年、『鎌倉のおばさん』で第二五回泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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高橋 (犬塚)裕道
9
星3。著者の「吉行淳之介懐古」が書かせた本。私は高校生から大学にかけて吉行淳之介を割と読んだ。但し軽妙洒脱なエッセイと対談ばかりだ。彼の小説はその年頃には読めたかどうか怪しい、そんな思いが私に二の足を踏ませた。還暦も過ぎたし今度読んでみようかな。私の様な朴念仁には相変わらず理解不能かも知れないが全く読まずにいるのは勿体ない気がする。2020/02/02
じゅんこ
0
吉行淳之介、若い頃によく読みました。 吉行氏のエッセイや対談本にもよく登場した村松さん!かなり慕っていたのがわかります。ダンディと言う言葉がピッタリの作家さんだったとか。今こういうタイプの作家さんはいないですよね、多分。2010/06/11