内容説明
池上永一、待望の初エッセイ集!これってエッセイ!?それとも小説!?ウソみたいなホントの日々。かなり歪んだ視点で綴る不思議ワールド。
目次
1 キッズ・ア・オールライト(孤児院と幼稚園;犬猫が取り持つ縁 ほか)
2 青春とはなんだかんだ?(どろどろバレンタイン;プーさんの蜂蜜 ほか)
3 家族の肖像(大密貿易時代;昔話は時効成立 ほか)
4 オキナワン・ライフ(ソーキ汁と中身汁;太陽と月の時間 ほか)
5 閑居な作家(ただいま修行中;麗しの愛人ラーメン ほか)
著者等紹介
池上永一[イケガミエイイチ]
1970年、沖縄県石垣市出身。作家。1994年早稲田大学在学中に『バガージマヌパヌス』で第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。1998年に『風車祭(カジマヤー)』で直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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禿童子
22
沖縄は石垣島出身で東京で大学生のときに漫画家を目指していた池上さん。「あるとき大学ノートに書いていた漫画用のネームで神がかり的な体験をする。言葉が体を突き破るようにあふれて止まらなくなってしまったのだ。(中略)それがデビュー作『バガージマヌパナス』だ。」小説の創造の秘密が何気なく語られて興味津々。大変楽しめるユーモア・エッセイはおススメです。やや自虐の気があるけど(笑)2019/01/16
ぽてちゅう
18
沖縄(石垣島)の豊かな自然と独特の文化にインパクトの強い生い立ちを混ぜ合わせたクリームを交互に重ね、ユーモアというトロピカルフルーツをてんこ盛り、自虐な南国の花々をトッピングしたパフェみたいなエッセイ集。どこから食べてもOKよ。とくに子供の頃のお話しは、よく覚えているなー、よく見ているなーと感心しきり。感受性が強いというか、ちょっと歪んでいるような気もするけど、その視点に並々ならぬものを感じます。子供コワイ。私ももっと自堕落で個性的だったら、我が子に書いて稼げるようなネタを提供できたかしら?2022/06/29
氷風
10
先日の講義「沖縄であまり台風で亡くなったというのは聞かないよねぇ」「確かに」その理由がちょっと垣間見えた気がします…。しかしどこまで事実なんでしょうね。でも本当っぽい。そんな不思議で未知な地“沖縄”。ある意味ますます謎が深まりました。2012/08/05
鈴木双葉(全日本目が死んでる団団長)
4
さすが後に小説家になるだけのことはある、妄想力すごい池上少年に笑う。実在の人物のはずなのに謎めきすぎてるお母様ステキ。そして、「日韓友情年」のエピソードはちょっと物語としてできすぎではないか、という気もするが、本当だとしたら(←って、失礼な…)、やはり大和人としては、何とも言えん気になる。2011/03/11
はづきさや
3
大人の禁止には色々理由があるのですね。子池上が斜め上にパワフルすぎ、おかんがシュールすぎてドラマ化できそう…2012/06/04