内容説明
「娘が誘拐されました」「生後三ヶ月なんです」―錯乱状態の母親からの110番通報。母親の事情聴取に入った刑事・雪平夏見は母親の不審な行動に疑いをもつ。狂言か?―そこにかかってきた一本の電話。具体的な要求をしない奇妙な誘拐犯の目的は何か?赤ん坊の安否は?…事件は思いもかけぬ方向へと進み、やがて胸を打つラストへ―バツイチ、子持ち、大酒飲み、捜査一課検挙率No.1、そして「無駄に美人」。
著者等紹介
秦建日子[ハタタケヒコ]
小説家・脚本家・劇作家・演出家。1968年生まれ。90年早稲田大学卒業。97年に脱サラし、専業の作家活動に入る。代表作にTV連続ドラマ『天体観測』、『最後の弁護人』など。2004年『推理小説』(河出書房新社刊/CX系連続ドラマ「アンフェア」原作)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yuna Ioki☆
51
1468-164-71 アンフェアシリーズ第二弾。ドラマも見ていないのに雪平が篠原涼子で脳内再生。相変わらず過激な雪平(笑)ひとつの誘拐事件かと思ったら別の事件が絡んでいたのか〜。やはり他人から「先生」と呼ばれる人はちょっとおかしい人の割合が他の人に比べて多いような気がする(¯―¯٥)2016/05/29
ゆみねこ
36
シリーズ2作目。シングルマザーの生後3か月の乳児が誘拐される。事件を追う雪平と雪平を執拗に追うマスコミ。1作目は今一つだったけれど、これは面白かった!勧めてくれた読友さんに感謝♪2012/12/09
もぺっと
29
おもしろくてイッキ読み。やることは大胆だが、どこか淋しげな雪平がいい。事件も練られていて、意外な展開で読み応えがあった。文章が簡潔でテンポもいいので、非常に読みやすい。余白が多いのも一因かもしれない。2015/09/17
ねなにょ
27
初読み作家。テレビドラマにもなっていたとか? ドラマの脚本家らしく、情景が浮かびやすく、まぁ、予想通りの展開ではあったので驚きはなかったものの、読みやすく、面白かった。別の作品もいつか読んでみたい。しかし、寝不足…不眠症でぼんやりしていたのかもしれないけれど、月の爆発の件は、雪平なら、すぐに気づきそうな…(?_?)。2018/09/25
くまんちゅ
23
生後3ヶ月の赤ん坊が誘拐される。事件が進む中、家出少女の事件も絡んできて新たな展開をみせる…。プロローグで登場した人物たちが、どう事件にかかわってくるのかなと思って読んでいたんですが、最後の最後まで犯人が分からず最後にやられた!という感じ。雪平と安藤のコンビもいい感じ。構成も前作同様に独特の世界観があって、どんどん引き込まれていく作品。2011/08/06