内容説明
ゴルビー、ロン康、若王子誘拐犯、円高ドル安、売上税、国鉄…バブル経済突入期の、黄金の昭和の終わりの季節、観察の達人赤瀬川原平は時代・世相をこんなふうに記録した。現代との、断続と接続の記録のすべて。
目次
残暑お見舞いのスピードアップ
原はスイッチヒッターになれ
人類のニセ札願望は根強い
大統領の腹の中を案じる
レイキャビクの秀吉と利休
セとパの間に置かれた鏡
広島航空なんてどうか
管理社会の応援団がいる
日本の飯の八割は炊いたまま捨てられる
疑惑人落合博満の逮捕される日〔ほか〕
著者等紹介
赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年、横浜市生まれ。画家、エッセイスト、作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
42
面白かったからどうでもいいといえばどうでもいいのだけど、なぜにこの週刊誌連載コラムを20年経ってから単行本化したのだろうか?その真相が知りたい。2014/03/14
katoyann
21
軽妙洒脱なエッセイを書くという印象の強い著者による1986年ごろのコラムを本にまとめた作品。ホーナー(ヤ)、ランス(広)、バース(神)、サンチェ(巨)、オグリビー(近)などの助っ人外国人選手の名前が懐かしい。本作も原辰徳のマイナスに作用するプレーと人生という表現など、なんともとぼけた、かつ辛辣な批判が見られる。落合博満を好意的に評価しているのは意外。ただ、本作は前衛芸術家らしく、ラディカルな批判が結構書かれてある。企業が人件費を削るために海外移転して、やがて国内労働需要が減じていく予想などは鋭い。続く2022/07/01
阿部義彦
14
図書館本。2006年刊ですが、実際にアサヒ芸能に連載されていたのは1986年くらいだったので、その時点では20年前程の時事エッセイです。どのくらい古いかというと、巨人の監督は王さんで、原の不振が話題に、ヤクルトのホーナーが活躍、たけしがフライデーに突撃、パンクバンド(ラフィンノーズ)で観客圧死、E電、パチンコがカード式に、等など、赤瀬川さんの筆も、まだ青いですが、着眼点と料理の仕方は面白く読ませます。ぼちぼち路上観察は始めてます、後の老人力や新解さんブームの端緒が見られます。2022/12/15
tama
2
図書館本 赤瀬川さんが「漫画」してる時代の作品がずいぶん経ってから本になったと書いてある。なのでちょっと語り口が違う。それはそれでよいかと。いつ頃の作品かわかると、ああそうかって思えるね。で、こうしてみると赤瀬川さんの文章作品は「美術」関係のが一番面白いようだ。2013/06/29
量産型ザク
0
あとがきにいいこと書いてある2024/10/31